【20】認定取得を前提にNPO法人を設立する。
1.設立時から準備すれば、認定取得も円滑です。
これからNPO法人を設立する方にとって、認定NPO法人を目指すかどうかは組織設計や事業展開を左右する大きなポイントです。NPO法人の設立時から準備しておけば、最少の手間と最短の期間で、円滑な認定取得が可能です。
2.設立から認定取得までの共通目標を持ち、計画を立てましょう。
これからは任意団体→NPO法人→(仮認定NPO法人)→認定NPO法人という団体発展の流れを考えた計画的な取得が主流になるでしょう。発足時から共通目標を持って段取りよく進めていくことができれば、将来のコストを大幅に削減できます。
3.PST以外の基準、特に「役員」に注意が必要です。
認定基準で障害となりやすいのは、役員や事業報告書・法令違反等の基準です。特に役員の基準では改善に手間と時間がかかります。設立当初は役員の数が少なく、基準に抵触することが多いので、なおさら注意が必要です。最低限、役員基準だけでも満たすようにNPO法人を設立しておけば、認定取得の可能性が大きく広がります。
4.定款や会員制度もよく考えましょう。
認定NPO法人に対応した定款を作成すると、認定取得や取得後の運営の負担が軽減されます。団体の会員制度も同様に設計すると、非常に有利です。一度作った定款や会員制度を変更するのは大変ですが、設立時であれば計画的に設計できます。
5.事業報告や会計・税務をおろそかにしない。
認定審査の対象期間は、直近の過去2事業年度です。少しでも基準を満たしていないと認定の申請が先延ばしになることもあります。設立当初は、活動資金やスタッフが少ないことも多く、会計・税務や報告業務がおろそかになる時もありますが、これを適切に行わないと、認定の申請が遅れてしまうことになるので注意しましょう。