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2013年12月06日 19:12

NPO法施行15周年記念イベントを開催!

 

2013年11月28日 18:30より、飯田橋のレインボービルにて、NPO法施行15周年記念イベントがNPO議員連盟、日本NPOセンター、シーズの3団体での共催により、開催された。


今年12月1日に、NPO法の施行から15年を迎えるに際し、NPO法の現状と課題を共有し、さらにNPO法人が社会において安定的に役割を担うための制度とするために必要な今後の改正点を検討すべく、NPO法施行15周年記念のイベントが催された。
[これまでの15年、これからの15年~NPO法の新しいステージに向けて~]と題し、全国のNPO関係者130名が参加するなか、冒頭、挨拶に立った日本NPOセンターの早瀬代表は

「NPO法制定までの過程は、とてもドラマチックでした。アメリカのNPO制度が知られるようになりました。シーズや他の団体が連携をして運動を進めていくなか、大きかったのは、阪神淡路大震災の発生です。たくさんの方が亡くなった大変不幸な災害でしたが、その後たくさんの市民が被災地で活躍したとことで、市民の活動、団体の活動をもっと伸ばす仕組みを作らなければいけない。そういう大きな流れができました。市民と国会議員が手を取り合い、党派を超えて協力してできた法律です。今後の20年、30年に向けて共に考えあっていきましょう」と語った。

続いて、中谷元NPO議員連盟共同代表から「この15年でNPO活動は年々拡大し定着している。国会の中にも、超党派のNPO議連があり、さまざまな議員が集まっている。NPO法活動には政党の対立とか、イデオロギーはありません。これまでは、江田五月先生、加藤紘一先生が中心になって議員連盟を運営してまいりましたが、その志を引き継ぐべく、私達、第二世代と呼ばれる新しい世代が発展をさせていきたい。今後も、皆様と手を取り合って、一緒にNPOの促進を進めてまいりたい」と挨拶があった。

その後、「施行15年を迎えたNPO法の現状と課題」と題し、現場のNPO側からのリレー講演が行われた。

まずは、シーズ 常務理事の関口宏聡から、現状の法運用についての報告が行われた。
「2011年の改正以降、所轄庁の混乱は見られたものの、認定NPO法人は倍増した。税額控除を利用した方も27万人。15年経ったことで、生まれながらにNPOが当たり前の世代が現場で活躍するようになってきている。これからの15年は基盤整備の時代。これからの15年はNPOの成長と成果の時代としたい」(シーズ関口)

続いて、行政とのパートナシップについて、ふくおかNPOセンターの古賀桃子さんより、現状と課題についての報告があった。
「行政との協働・仕組みとして、箱の部分は充実してきた。『仏作って魂入れず』とならないように、今後は、いかに中身を充実させていくか。研修は増えているが、いかにお互い腑に落ちる取り組みができるか。自分たちの理念、ミッションに基づいて、自主でやれるところは自主で。協働でやったほうが課題解決がスピーディーに解決することは、手をとりあっていきたい。」(ふくおかNPOセンター 古賀桃子さん)

その後、リレー講演の締めくくりとして、先の東日本大震災の被災地で活動する、いわて連携復興センターの鹿野順一さんから、被災地のNPOをめぐる現状についての報告があった。

「行政の機能が失われた中で、さまざまな団体、企業、財団、NPO、NGOが、僕達にコンタクトを取って支援に駆けつけてくれた。それは、15年前にNPO法が成立して、様々な先輩たちがその価値を高めてきたおかげだと、後から気づきました。

震災以後、岩手だけで、任意団体、一般社団法人も200、300では聞かないくらいのNPO等の様々なグループが生まれ活動を始めた。今回の東日本大震災のあとは、本来は行政がやることでも、そこにいる人達が課題解決に乗り出した。もしかしたら、これからのNPOのあり方を示唆するのかもしれないと感じています。

現状、支える人を支える仕組みは殆どありません。支える人たちのことを支援することで、住民自治が進んだり、地域主体が進んだり、地方分権が進む。今後の課題として取り組んでいきたいと思います。」

最後にNPO議員連盟の議員(辻元清美衆議院議員/吉田忠智参議院議員/阪口直人衆議院議員)によるパネルディスカッション「NPO法の新しいステージに向けて」が行われた。

(進行:特定非営利活動法人シーズ・市民活動を支える制度をつくる会 代表理事 松原 明)

まずNPO議員連盟の方々から、NPO法に対するそれぞれの思いが語られた。

辻元議員ちょうど、阪神淡路大震災の翌年に私は初当選しました。NPO法を作ると公約にあげて国会に送ってもらった。NPOという言葉も、浸透していなかった国会の中で、一から説明しなければいけない。説明すればするほど、怪しい法律やなぁと言われていた。この15年で国会の中で、NPOの占める位置、私達、議員連盟に対する評価も大きく変わりました。それは、現場で活動している様々な市民活動総人たちの活動が広がっている。困難な中でも、なんとか立ち向かっている成果だと思っています。また、東日本大震災のあと、NPOの税制改正も進みました。ねじれ国会という非常に難しいなか、他の案件は対立していたが、NPO法だけは対立を超えてなんとか成立させることができました。今日の15年を区切りにして、次の15年に繋げていきたい。」

吉田議員「被災地や、地方のNPOのお話を聞かせて頂いてNPOの活躍に大変感銘を受けました。課題はあるにせよ、党派を超えて、NPOに関わっているひとたちが、活き活きと活動できるようにしていきたい。

阪口議員「今後、日本になんとかNPO・NGOの文化を根付かせていくためにも社会貢献活動が根付く税制を作っていきたい。現場の皆さんの思いを政治が受け止めたい。」とそれぞれから挨拶があった。

そして、辻元議員と阪口議員による訪米視察の報告の後、「私達の関心は制度と寄付のあり方。訪米のレポートの最後に解決したい課題が10個書いてあります。頑張っているところはさらに税制も優遇してもらえるように行政が後押ししていきたい。さらには、ソーシャビジネスで市場原理とNPOのマッチングを推し進めるための制度を作っていきたい。また、年末調整、認定要件の緩和とか、関連事業の非課税処置、消費税等、課題は見えてきています。今後、超党派の議員連盟で努力をしていきたい。」

それを受け、シーズの松原から「アメリカでも、1950~60年代はNPOは多くなかった。70年代以降の寄付税制の制定、関連事業非課税の緩和がされたことも大きかった。日本の特定非営利活動促進法は、法人制度でもあるのですが、促進法ですので、促進していく方をこれからは進めていただきたい。」と発言があった。その後会場からの発言もあり、熱いディスカッションが繰り広げられた。

最後に、辻元議員から「NPOは、社会の漢方薬みたいなもの。すぐには効果は出ないかもしれないけれど、ゆっくりと質を変わえていく。また、再来年の法の見直しについても、法改正と税制を進めていきたい。自公政権なので、与党に大きな力を発揮してもらわないと出来ない部分もあるが、中谷さんを中心に自民党の中でもがんばっていただいている。今後とも、皆さんと協力して進めていきたい」結ばれ閉会となった。


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