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制度ニュース

2015年11月18日 10:01

公明党、シーズからH28年度税制改正ヒアリング

2015年11月12日(木)、公明党内閣部会・NPO局は合同会議を行い、平成28年度税制改正等に関する税制・予算要望について、NPO関係団体よりヒアリングを開催した。

合同会議には、公益財団法人公益法人協会、シーズ・市民活動を支える制度をつくる会の2団体が参加し、税制改正等に関する要望を行った。

会議には、内閣部会長の高木美智代衆議院議員、NPO局長の谷合正明参議院議員、山本かなえ参議院議員、富田茂之衆議院議員ほか、議員秘書等の参加があった。

ヒアリングではまず、シーズ代表理事 関口宏聡より、改正NPO法や新寄付税制の実現に改めて深謝した上で、NPO法人制度や認定NPO法人の現状を報告、その後、以下の3点について説明を行った。

●寄附税制等の拡充

1.認定NPO法人等の優遇税制は、個人の寄附金控除上限額や企業からの寄附金損金算入限度額を引き上げるなど、寄附金税制等での支援を拡充してください。

1点目の「寄附税制等の拡充」については昨年の政府税制調査会等で見直しの動きがあった個人の寄附金税額控除や法人の寄附金特別損金算入、「みなし寄附金制度」などの認定NPO法人優遇税制が今後も縮減・廃止されることないよう強く訴えた。

さらに、認定NPO法人等への寄附税制は市民や企業の社会貢献促進のために、むしろ拡充するべきであり、ふるさと納税と同様に個人の寄附金控除上限額を倍増する、企業の寄附金損金算入枠も拡大し現物寄附は全額損金算入するなどの支援税制拡充を要望した。

この他、消費税増税時におけるNPO法人への配慮やマイナンバー・法人番号制度対応に取り組むNPO法人への支援なども要望した。

●NPO法改正の早期実現

2.NPO法人制度及び認定NPO法人制度については、NPO議員連盟で準備されているNPO法改正を次期国会で早期に実現してください。また、一層の手続き簡素化や基準緩和をお願いします。

2点目の「NPO法改正の早期実現」では前通常国会で法案提出まで至らなかったNPO法改正案について、次期国会での早期実現を求めた他、

認定NPO法人制度を中心に、一層の手続き簡素化や基準緩和を要望した。

●NPO法人支援施策の拡充

3.「創業補助金」や「信用保証制度」にとどまらず、中小企業支援施策のNPO法人への適用拡充を進めるなど、NPO法人への支援を強化してください。

最後の「NPO法人支援施策の拡充」では、この10月1日よりNPO法人にも解禁された信用保証制度等の周知や活用促進をはじめ、その他の中小企業支援施策についてもNPO法人への適用を進めることや東日本大震災等の復興に取り組むNPO法人等への支援継続・拡充を求めた。

要望を受けて、質疑・意見交換が行われた。

NPO局長の谷合議員より、NPO法改正について議論になっている点について質問があり、シーズ関口が、「海外送金の義務軽減について、マネーロンダリングを危惧する声も上がっている。」と説明した。

山本議員は、今回のヒアリングで新規となる要望事項がどの事項か確認され、シーズの関口は、「控除上限額の引き上げは、今回新規の要望事項になる。」と説明。また、山本議員からは、「空き家などをNPOが積極的に活用できるよう、固定資産の減税があっても良いのでは。」と発言があり、シーズの関口は、「NPO法人だから固定資産税が優遇されることはなく、個別に申請が必要であり、固定資産税については改善の余地があるのではないか。」と意見を述べた。

部会長の高木議員からは、マイナンバー制度の事務負担について質問があり、シーズ関口は、「NPO法人の場合には、雇用だけでなく、講師や有償ボランティアの謝金などでもマイナンバーを取り扱う事務が発生するため、その負担が大きくなる。」と説明。続いて高木議員から、NPO法人にマイナンバー制度の周知が進まない理由について質問があり、シーズ関口が、「経産省は中小企業向けのマイナンバー制度説明会を全国100ヶ所で行っているが、対象にNPO法人は含まれていない。内閣府や所轄庁で説明会を行って頂かないと、抜け落ちてしまう。」と意見を述べた。

シーズの説明後、公益法人協会理事長 太田達夫氏から公益法人に関連する税制改正について、税額控除に係るPST要件の撤廃や、消費税に関する特定収入の計算方法について要望が行われた。
消費税の特定収入については、シーズも要望を行っており、現状の公益法人の特例措置を認定NPO法人に準用しても、特例措置を使われない可能性があり、改善が必要。」と、関口より意見を伝えた。

会議の最後、谷合議員から「党としても、年末の税制改正に向け、要望を実現できるよう頑張っていきたい。」と挨拶が行われ、ヒアリングは終了した。

シーズでは、これら要望事項について、政府・各党への要望を進め、実現に向け引き続き全力で取り組んでいきたい。

※今回のシーズ要望事項全文は下記を参照
20151112NPO法・税制度改正要望書(公明党御中)

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