連絡会、内閣府への申し入れ
2002年6月21日、NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会は、「NPO支援税制の改善に関する要望書」を内閣府に申し入れた。
申し入れを行った同連絡会のメンバー、および要望書を受け取った内閣府担当者は以下のとおりである。
○連絡会メンバー
- NPO事業サポートセンター 事務局長 田中 尚輝
- NPO事業サポートセンター 常務理事 川嶋 昭宣
- 子ども劇場全国センター 代表理事 中村 雪江
- 日本NPOセンター 常務理事 山岡 義典
- 日本NPOセンター 企画スタッフ 李 凡
- シーズ=市民活動を支える制度をつくる会 事務局長 松原 明
○内閣府担当者
- 内閣府国民生活局 市民活動促進課長 藤本一郎
午前10時から行われた申し入れは、内閣府の横にある別棟の2階会議室で行われた。
最初、日本NPOセンターの山岡氏が、連絡会について説明したあと、要望書の内容を説明。
現行のNPO支援税制については、「フタを開けたときから、使い物にはならないとは思っていたが、それでも数十程度の認定はいくかと思っていた。とりわけ、認定要件では、単に算定式の数字を変えれば済むというだけではないものもある。構造そのものを含めて緩和を考えて欲しい」と、要望書の内容を、これからの税制改正の検討に反映するように要望した。 |
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また、NPO事業サポートセンターの田中氏は、「助け合い事業が収益事業との国税庁の認定を受けて問題となっている。今不服審判をしているが、このような課税のあり方は、ボランティア活動の発展を妨げるものだ。ぜひ検討してほしい」と述べた。 |
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シーズの松原は、「シーズで現在、内閣府と協議してNPO法人の実態調査を行おうとしている。この調査の結果を踏まえて、ぜひNPO法人の実態に合った認定要件にしてほしい。また、典型的な団体の実態なども伝えていきたいので、そのような場も設けて欲しい」と述べた。 |
受け取った内閣府の藤本課長からは、「昨年の与党税調で、実態を見極めた上で検討をするということになっている。そのため、シーズでまとめていただいた(これから行う)アンケート調査の結果を見たい。シーズとはアンケートの内容について意見交換して、大部なものになったと心配されている面もあるが、認定要件を変えるためには、理屈との整理の際、実態との関係が問われる。説明がつくようにアンケートの結果を踏まえて検討していきたい」という趣旨の回答があった。
(シーズでは、現在、NPO法人3800法人に向けて、税制改正のための実態調査を行う準備を進めている。この調査の内容は内閣府と協議したものとなっている。)
申し入れは、約20分ほどで終わったが、その後、自由な意見交換を行い、約50分ほどで会談は終了した。
文責:松原明
2002.06.24