認定NPO法人制度改正のための全国キャンペーン(岐阜)
11月23日(祝・火)14:00から16:30、岐阜県民ふれあい会館301会議室において、NPOセミナー&認定NPO法人制度改正のための全国キャンペーン「知りたい!ひろげたい!NPO!!」を開催した。
主催は特定非営利活動法人ぎふNPOセンター。共催はNPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会。講師は、特定非営利活動法人日本NPOセンター副代表理事の山岡義典氏。
当日は、NPOについてあまりよく知らない一般の方から、長くNPOに関わっている方、行政関係者など58人の参加者が集まった。
山岡氏は、まず、個人の情熱から始まった活動が、グループや任意団体を経て、NPOという組織的な活動に至るまでの経緯や背景を説明した。
つぎに、NPOと企業のマネジメントの違い、NPOの社会的な役割と信頼性を得るために必要な条件を示した後、NPOが4種の財源から成り立っており、このうちの大きな財源である寄付の確保のため、NPO支援税制が必要であること、そのためにできた認定NPO法人制度の仕組みを解説した。
しかし、現行の制度には、認定に必要なパブリック・サポート・テストの計算方法で要件を満たすのが難しいことや、20万円以上の寄附者の情報公開義務があったり、個人が認定NPO法人に寄付した場合に寄附金の控除対象額が足切りされるなど、数々の問題点があることを指摘した。
参加者からは、NPO法人と任意団体の違いや行政との協働、NPOが増えてきた背景についてなどについて質問がでた。
山岡氏は、任意団体でもある程度の規模になったら、マネジメントをきちんと行う必要があることや、行政と協働していく上では法人格がある方が信頼性を得られること、NPOが増えてきたのは、生活水準が一定以上になって、物質的価値から精神的価値を求めるようになったことや、国内外で従来の価値観では対応できない問題が起きてきたことなどが背景としてあることなどを説明した。
また、認定NPO法人制度の認定要件に活動内容は入らないのかという質問には、役所の裁量ではなく、誰の目にも明らかな基準(数値)である方が良いと述べた。
講演終了後のアンケートには、「NPOとは何かということがよく理解できた」、「包括的、体系的にNPOが位置づけされ、分かりやすかった」、「認定NPO法人制度のどこに問題があるかがわかった」などの感想が寄せられた。
今回のセミナーでは、認定NPO法人制度の仕組みについて初めて知る人もおり、制度と問題点を幅広い方に知ってもらう良い機会になった。
報告:ぎふNPOセンター
2004.12.06