公益法人改革連続学習会・岩手
NPO法人の未来を考えるフォーラム開催
3月15日(火)、岩手県公会堂で開催された公益法人改革学習会「NPO法人の未来を考えるフォーラム」では、NPO関係者、行政関係者約50名が参加し、市民活動を支える枠組みとしての法制度と、市民活動の基盤となる市民参加について考えました。
最初に、主催者であるいわてNPOセンターの高井理事長より、この度のフォーラムの趣旨説明を兼ね、これからの地域社会をより良くしていくツールとしてNPOを活用して欲しいという挨拶がありました。
次に、本日の基調講演として、シーズの松原事務局長より、シーズの紹介から、NPO界の変化、NPOが抱える6つの課題、そして、この度の公益法人制度改革について、たくさんの事例を交えながら、お話を頂きました。
そして、現在のNPO活動が直面しているアイデンティティの危機として、NPO法人は公益法人や中間法人などの非営利団体と何が違うのか、行政からの独立性をどう保つのか、赤字企業との違いはなにかという疑問が出され、その大きな違いの一つとして、「市民参加」があるというお話を頂きました。
休憩の後、講演で提議された「市民参加」をテーマにしたパネルディスカッション「参加と協働で創る新しい地域社会―ボランティアを考える―」を開催しました。
パネリストは、岩手県地域振興部地域企画室で県のNPO支援を主幹する四戸さん、岩手県花巻地方振興局でNPOとの協働事業を手がける渡邊さん、長年にわたって、岩手の市民活動をリードしてこられた久木田さん、そして、沿岸地域で商店街の活性化からNPO活動を始めた山崎さんです。
それぞれの経験から、市民の参加を進めるには、市民のニーズにあわせた参加へのプロセスを作り、市民の価値観に応えていくこと、そして、感動を生むことで次の参加を生んでいくことなどの意見が出されました。
最後に、市民活動の解決方法には、正解はいくつもあり、市民が欲しいサービスを自分で作り出し、市民自らが地域価値を高めて行くことが大切だということをみんなで再確認し、幕を閉じました。
報告:いわてNPOセンター 甲山 知苗
2005.03.25