内閣府、年末調整での寄付金控除を
財務省は5日、2012年度(平成24年度)税制改正要望が各省庁から出そろったのを受けて、その概要を公表した。内閣府は来年度税制改正要望で、寄付税制に関する税制改正要望として寄附金控除の年末調整対象化(所得税)を盛り込んだ。
NPOの寄付税制は、来年度予算などを決定する政府の税制改正の折衝で協議、決定が行われる。
例年なら8月末に、各省庁から担当する分野に関する税制改正の要望が政府に提出され、その後、政府税制調査会において協議が行われ、12月中旬ごろに税制改正大綱として決定する段取りとなっている。
今年は、首相交代が8月末にあった影響で、要望の取りまとめが例年より1か月遅れていた。
内閣府は、民主党などからの要望を受けて、来年度改正要望事項に、「寄附金控除の年末調整対象化(所得税)」を盛り込んだ。
現在、寄付金控除を受けるためには確定申告をする必要がある。平成23年度改正により、個人寄付の所得控除に加えて税額控除も選択可能になったことを受けて、より多くの国民が寄付金控除制度を活用して寄付を行うことが見込まれている。しかし、確定申告を行わないサラリーマンらにとっては寄付金控除を受けるために確定申告をしなければならず、使い勝手がわるいとの声があがっている。年末調整での適用を認めることで、制度の活用がより進むことを期待するものだ。
シーズは、内閣府の要望に先立ち、9月27日に民主党に対して税制改正要望書を提出。その中で、寄付金控除の年末調整での適用を強く要望をしていた。それが反映されたものだ。
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シーズ、民主党内閣部門ヒアリングで要望(2011/09/27)
https://www.npoweb.jp/2011/09/シーズ、民主党内閣部門ヒアリングで要望/