JCN全体会議、震災支援の課題共有
9月30日、東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)の全体ミーティングが在日本韓国YMCAアジア青少年センター(東京都千代田区)で開催され、これまでのJCNの活動と今後の展望の報告、また被災地で活動する中間支援団体との協議が行われた。
JCNからは、活動チーム別に、現在の成果と今後の展開について報告された。
シーズは、常任世話団体として担当する「制度チーム」の活動について、政府とNPOの直接協議の場である「震災ボランティア・NPO等と各省庁との定例連絡会議」の実施や、NPOやボランティアが被災地へ入る際に必要な「災害派遣等従事車両証明書」取得に関する制度整備の実現を報告した。また、今後の課題として、被災地における直接協議の機会設定を挙げた。
会場には、政府を代表して、内閣府大臣政務官 郡和子衆議院議員が出席。野田政権下での東日本大震災復興対策本部の体制と今後の取り組みについて報告があった。
また岩手・宮城・福島の三県から、被災地で中間支援を行う団体が登壇。震災発生から半年が過ぎた被災地に、今どのような活動が必要であるかの情報共有と、JCNへの要望がおこなわれた。
三県に共通していたのは「コーディネート人材の不足」であり、中間支援の担い手となる人材の確保・育成が強く求められた。政府や自治体の支援情報、NPO等による個別の活動を、円滑かつ即時的に集約、接続することが、被災者にとっての“情報の取りこぼし”、また支援する側にとっての“支援漏れ”を防ぐために不可欠とされた。
震災支援が「救護・救援」から「生活支援・社会的支援」の段階へと移項した現在においても、政府・自治体だけではなく、NPO等の力は強く求められている。例えば広域かつ複合的な被害による「県外への避難者」の多さは、行政の支援が行き渡らないひとつの原因となっている。自治体の枠にとらわれずに活動できるNPOやボランティアの力が、まさに発揮されるところだ。
シーズは設立以来、市民活動を支える制度づくりに一貫して取り組んできた。制度は人を力づける道具であり、制度を使いこなすことで、本来誰もが持っている社会を変える力が強くなる。震災支援活動においても、多様なニーズに応えるNPOを制度面で支援、貢献していく
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