行政 : 福岡市議会、税制拡充の意見書可決
6月18日、福岡市議会において、「NPO法人(特定非営利活動法人)に対する優遇税制の拡充等を求める意見書」を提出することが全会一致で可決された。この意見書は、衆議院・参議院の両議長、内閣総理大臣、内閣官房長官、財務大臣にあてて提出される。
2002年6月18日、(議長(議長福岡市議会:稲員大三郎)は、「NPO法人(特定非営利活動法人)に対する優遇税制の拡充等を求める意見書」の提出を全会一致で可決した。
この意見書は、現行のNPO支援税制の「日本版パブリック・サポート・テスト」において、総収入金額等に占める受入寄付金総額等が1/3以上となっている要件、および複数の市区町村内で活動しなければならないとしている要件などを緩和し、認定NPO法人が税法上の収益事業をした場合に課される法人税の軽減措置(みなし寄附金制度)の創設などを求めている。
この意見書の提出者は、以下の11名の福岡市議会議員である。
川上晋平、冨永計久、大石修二、渡辺健生、今村恵美子、星野美恵子、浜田一雄、原田祥一、大森哲也、栃木義博、木村幾久
意見書の全文は次のとおり。
NPO法人(特定非営利活動法人)に対する優遇税制の拡充等を求める意見書
ボランティア活動などを展開する市民団体に法人格を与え、その活動を後押しすることを目的としたNPO法(特定非営利活動促進法)が平成10年3月に成立して4年以上が経過しました。この間、NPO法人の申請数は8,000団体を超え、現在も毎月約300の団体が新たに誕生しています。
また、平成13年10月からは、認定を受けたNPO法人に個人や企業が寄附を行う場合、その一定額を所得控除や損金参入の対象とする寄附金控除制度がスタートしましたが、この恩恵を受けるための認定要件が厳しく、これまでに認定されているのはわずか5法人にすぎません。
今後、より一層NPO法人を育成・支援し、活動しやすい環境を整備するため、NPO法人に対する優遇税制の拡充などが求められています。
よって、福岡市議会は、国会及び政府が、「総収入に占める受入寄附金総額が3分の1以上」であることや「複数の市区町村で活動」という活動範囲要件を定めた現行の認定要件の緩和を行うとともに、認定NPO法人の収益事業部門から非収益事業部門への支出を寄附金とみなす、いわゆる「みなし寄附金制度」の導入などに取り組まれるよう強く要請します。
地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
内閣官房長官
財務大臣 あて
議長名 稲員大三郎