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2001年06月26日 10:00

行政 : 自民党外交部会で税制の議論が続く

 

 

 自由民主党外交部会「国際的NGOに関する小委員会(以下「NGO小委」と略)」(塩崎恭久委員長)は、26日、小委員会を開催して、NGOに関する政策・予算等について、NGOからのヒアリングを行った。

 これは、20日に行われたヒアリングの続きにあたる。(20日のヒアリングの様子は、6月20日付けニュースを参照)

 今回は、NPO支援税制だけでなく、政府のNGO支援策やODA政策などの全般がテーマとなった。

 参加したのは、国際協力NGOセンター、ピースウィンズジャパン、日本国際ボランティアセンター、シーズなど11団体。

 政府からは、外務省の経済協力局担当者、内閣府の国民生活局担当者が出席した。

 冒頭、塩崎委員長が、以下のように述べた。

「NPO支援税制に関しては、6月末に財務省令が出ると聞いている。それを受けて、外務省から財務省に要望を出していきたい。その要望に関しては、この委員会できちんとチェックしたものにしたい。

 前回、NGOの皆さんから、パブリックサポートテストにおける2%制限の問題、正会員の会費が分子に入らない問題、国際機関からもらうお金がどうなるのかはっきりしないという問題、寄付者名簿が出てしまう問題、海外送金の届け出が事務的に煩瑣である問題などが出された。財務省令が出てくれば、はっきりする問題もあると思うが、その財務省令を受けてさらに問題があれば、この委員会として要望を出していきたい。今回は、国際協力の予算や政策全般に関して要望をお伺いしたい。」

 その後、外務省の国際協力局担当官が、外務省のNGO支援策の枠組みについて説明をし、各団体がそれに関する意見を述べた。

 NPO支援税制以外では、「補助金が出ることも重要だが、税制措置などで、もっと市民からの支援で活動できるようにしてほしい。」「NGOの活動に市民の支援が集まるようにもっとPRしてほしい」「国別のプロジェクトを情報公開して、その中でNGOがどのような役割を担うべきなのかという位置づけをはっきりさせてほしい。」「緊急援助だけでなく、長期的な支援活動にもお金がでやすい仕組みにしてほしい。」「緊急援助・復興支援などの支援をもっと増やして欲しい」「本部の管理費にお金が出る仕組みにしてほしい」「海外ボランティアに長期に行ってから、会社に戻りやすい仕組みを検討してほしい」「国ごとの一括契約という方法を検討してほしい」などといった要望が出された。

 NPO支援税制に関しては、「海外送金についていちいち事前届け出するのは業務上障害がある。3万ドル以上とか、5万ドル以上といった下限を設けて欲しい」「認定要件を緩和してほしい。」などといった要望が出された。

 松原が主張したのは、以下の3点。

  • 認定要件が厳しすぎる。早急に緩和するよう財務省に要望を出して欲しい。
  • 今回の税制支援措置で見送りとなった「みなし寄付金控除」の制度を財務省に要望してほしい。国際協力団体でも、フェアトレードのように税法上の収益事業をして、あがった利益を海外支援に向けている活動もある。ぜひそのような活動をしやすくしてほしい。
  • 市民に対して、寄付や会費を集めやすいように郵便料金の割引制度を総務省に要望してほしい。寄付集めや会員集めのDMは、バルクメールの割引の対象外となっている。

 最後に塩崎委員長が、「まだ意見があったら、ぜひ言って欲しい。みなさんの意見をもとに、今年度の外務省の予算要望に反映させていきたい」と述べて、会議は終了した。

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