行政 : 民主党の公約にもNPO支援税制
民主党は、6月6日、総選挙の公約である「15の挑戦と110の提案~無責任政
治と決別し、安心の未来を創るために」を公表した。
民主党の公約は、大きな公約が15項目あり、その中に5~10程度の小さ
な公約が含まれているという構造になっている。
NPOに関しては、
5 – 5. 多様な市民事業を促すNPO支援税制を確立します。
6 – 1. NPOに対する寄付金控除税制を具体化します。
と2つの税制支援が公約でうたわれている。
関連部分は以下の通り。
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■■5 再就職支援ビジネスの自由化と採用募集などにおける年齢差別禁止法を
実現します。
国民の雇用不安を解消することは政府の仕事です。何よりも、経済の活性化を
進めて雇用の創出につとめ、高い失業率を解消することが大切です。また、日本
はいま、国民一人ひとりが、自己の人生を自由に選択できる成熟社会を迎えてい
ます。これからの日本は、失敗してもやり直しのきく「セカンドチャンスのある
社会」を築いてゆかなければなりません。
民主党は、ハローワーク(職安)の自由化と職業再訓練制度の充実を大いに促進
し、職業選択の機会を拡大します。また、年齢や性による差別をなくすよう既存
の制度を見直して、公正な労働市場の確立につとめます。ワークシェアリングの
考えに立ち、パートタイム労働、フレックスタイム労働を含めて、働くことを望
むすべての国民にその機会を保障する「新しい完全雇用」社会の実現をめざしま
す。
1. ハローワークを民間開放し、再就職ビジネスを活性化させます。
2. 職業再訓練のためのバウチャー(利用券)制度を導入します。
3. 採用募集などにおける年齢を理由とした差別を禁止します。
4. 育児・介護休業制度を拡充します。
5. 多様な市民事業を促すNPO支援税制を確立します。
6. 地域にコミュニティカレッジを創設します。
7. 転職に伴う不利益を解消する「労働移動支援法」を整備します。
8. 女性の再就職を支援します。
■■6 課税最低限を引き下げ、児童手当の拡充や住宅ローン利子の所得控除な
どに充てます。
税は、政府と国民をつなぐ結節点であり、国のかたちを端的に現わすもので
す。その税のあり方に対する国民の信頼が失われている現状は、まさに政治の貧
困そのものです。不信の一つは、クロヨンなど税の不公正や、複雑な租税特別措
置、各種控除制度によって生まれた税の不透明さにあります。また、無駄な公共
投資やバラマキ型歳出の現状は、税の使い方に対する国民の信頼を損ねていま
す。
民主党は、「公平な税制」「簡素な税制」「中立的な税制」を基本として、透
明度の高い税構造の確立を進めます。
また、「誰もが納税をし、その使途を監視していく社会」「すべての人が自立
した納税者として成り立つ社会」の実現をめざします。特に、法人課税における
租税特別措置や、所得課税における人的控除制度など合理性の低い税制度を改革
し、すそ野の広い税制の確立につとめます。
1. NPOに対する寄付金控除税制を具体化します。
2. 消費税の一定割合を基礎年金財源に充てる目的税とします。
3. 人的控除を見直し、課税最低限の引き下げを行います。
4. 扶養控除の見直しなどにより、児童手当を拡充します。
5. サラリーマンなどの既存の住宅ローン利子の所得控除を実施します。
6. 中小事業者に向け個人保証の要らない事業者ローンを実現します。
7. 法人事業税の外形標準税化を進めます。