行政 : 民主党が「NPO法施行1周年」のコメント発表
民主党NPO委員会は、12月1日、「NPO法施行1周年にあたって」というコメントを、岡崎トミ子委員長名で発表した。
以下、その全文を掲載する。
NPO法施行1周年にあたって
1999年12月1日
民主NPO委員長
岡崎トミ子
NPO法(特定非営利活動促進法)が施行されて、今日12月1日で1周年を迎えます。法施行によって法人格の取得ができるようになり、社会的信用が高まるとともに、NPOの活動に対する社会一般の認知も大きく高まりました。
しかし、NPOがその可能性を発揮して、活き活きと活動するための環境整備は、いまようやくその端緒についたばかりです。NPOの活動をしっかりとしたものにするために、その自主性や自発性を損なわずに、財源の面から活動を支援する税制の優遇措置が必要不可欠です。民主党は、来年度税制改正の最重点項目として、NPO支援税制の実現に向けて全力で取り組みます。
また、行政や企業との対等なパートナーシップの確立、情報公開や政策決定への参画を制度的に保障するシステムの確立も求められています。NPOを行政の補完団体や安価なボランティア組織ととらえるのではなく、ともに共働しつつ競争する自立的な組織と位置づけ、その多様な発展を推進することが重要です。そのためには将来、現行民法34条(公益法人)を改正することも視野にいれた非営利法人制度全体の改革を進めていく必要があります。
わたしたち民主党は、NPOが自由に活動できるよう環境整備を進めることを通じて、行政や企業を中心に運営されてきたこれまでの日本社会を、多様な価値観が認められる開かれた市民社会へ再構築することを目指します。
官から民へ、縦割りで画一的な行政に管理された閉塞した社会から、市民の自立的・自発的な活動によって、自らが積極的創造的に参画する自由な市民社会へと転換させる主体として、民主党はNPOの活動に期待し、そのための環境整備に取り組む決意です。