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2002年12月17日 10:00

行政 : 企業の社会貢献費、18%減

 日本経団連の社会貢献推進委員会および1%クラブは、12月11日、『2001年社会貢献活動実績調査結果』を発表した。厳しい経済状況下で、企業の社会貢献活動支出額は前年比18%マイナスとなったが、経常利益の減少幅65%に比べて比較的少ないことが明らかになった。

 

 日本経団連社会貢献推進委員会および1%クラブは、企業の社会貢献活動の現状を把握するため、1990年度から毎年、金銭寄付・現物寄付等の寄付金額(除、政治献金)と各社の自主プログラムを合計した社会貢献活動支出額を調査している。

 12月11日に発表された『2001年度活動実績調査結果』は、日本経団連会員企業ならびに1%クラブ法人会員の合計1262社を対象に、本年7月に実施したもの。回答総数は382社(回答率30.3%)。

 調査項目は、以下の通り。

【支出調査結果】

  1. 2001年度の社会貢献活動支出
  2. その経常利益額に対する比率
  3. 寄附先別の1社平均寄附件数および寄附金額
  4. 寄附金損金算入限度枠の利用率
  5. 寄附金、自主プログラムの分野別支出比率

【意識・制度調査結果】

  1. 社会貢献活動を推進するための企業の取り組み
  2. 社員のボランティア活動に対する支援
  3. NPO・NGOに対する支援・連携

 社会本部がまとめた調査結果のポイントは、次の通り。

  1. 回答企業342社の2001年度の社会貢献活動支出総額合計は1170億円で、1社あたりの単純平均では3億4200万円となった。回答企業の1社平均経常利益額が対前年度比で65%減少する中、社会貢献活動支出額の減少は18%程度にとどまった。厳しい経済状況下でも、企業の社会貢献活動が継続していることがわかる。
  2. 社会貢献活動推進のための体制整備も進んでおり、194社(回答企業の50.8%)が「基本方針を明文化」しており、121社(31.7%)が「専門部署を設置」し、111社(29.1%)が「社会貢献活動を予算化」している。
  3. 企業は、NPOやNGOを「多様な市民社会構築の担い手」(回答企業の60.1%)、「社会貢献活動推進のパートナー」(46.6%)ととらえており、NPOに対する期待は一層大きくなっている。まだ半数近くの企業は、NPOとの具体的な接点を持っていないが、寄付、物品提供、施設開放等を通じて支援をしている企業は152社、約3割あり、協働事業、社員の出向・派遣、政策提言型のNPOとの対話、NPOによる評価などを実施する企業も出てきている。
  4. 社員のボランティア活動を支援している企業は、93年度調査時に35.3%だったものが、68.6%に大きく増加している。支援する理由として「地域社会の維持発展につながる」が最も多かった。

 なお、調査結果の要約は、こちらを参照のこと。
 http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2002/081.pdf

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