行政 : 自民、公益法人改革案を了承
自由民主党行政改革推進本部は、6月24日、公益法人委員会・総会合同会議を開き、政府行政改革推進事務局がまとめた「公益法人制度の抜本的改革に関する基本方針(案)」を了承した。「基本方針」は、6月27日にも閣議決定される予定だ。
政府は、当初、今年3月末を目途に、「公益法人制度等改革大綱(仮称)」を閣議決定するとしていた。しかし、2月に示された「大綱」の原案に、NPO法人などが強く反発。
3月10日には、自民党の行政改革推進本部公益法人委員会が、政府に対して「NPOを除外するように」と申し入れてからは、政府での作業はストップしていた。
5月30日には、与党3党が、「公益法人制度の抜本的改革に向けての意見集約」をまとめ、政府に提出。これをうけて、政府行政改革推進事務局では、閣議決定する内容のつめを急いでいた。
今回、自民党が了承した「基本方針(案)」は、5月30日に与党3党がまとめた「公益法人制度の抜本的改革に向けての意見集約」をふまえた内容となっている。結局、名称は、当初、予定していた「大綱」という名称ではなく、「基本方針」というものに落ち着いた。
「基本方針」の概要は、以下のとおり。
- 公益法人制度を廃止し、法人格を一定の優遇措置と分離し、公益性の有無に関わらない非営利法人制度を創設する。
- 非営利法人制度は、準則主義(登記)による設立とする。
- 非営利法人制度の設計にあたっては、中間法人制度やNPO法人制度との関係を整理する。
- 公益性を有する場合の優遇措置のあり方は、引き続き検討する。
- 非営利法人の税制上の取り扱いについては、引き続き検討する。
- 今後は、平成16年度末までを目途に基本的枠組みを具体化。所管省において税制上の措置については専門的検討を進める。平成17年度末までに法制上の措置等を行うことを目指す。