行政 : 大阪府、外国人DV電話相談
大阪府(太田房江知事)は、8月26、27日に、府内在住の外国人を対象にして、家庭内暴力(DV=ドメスティックバイオレンス)に関する電話相談を実施する。事前の広報、相談後のケアについては、地元の外国人支援NPOと連携する。
家庭内暴力、いわゆる「DV=ドメスティックバイオレンス」は、相談相手や相談機関が少ない在日外国人女性の被害者にとって、とりわけ深刻な問題となっている。
その背景には、言葉の問題や、在留資格で法的に問題があるため、公的な機関に出向けないといった外国人特有の問題がある。また、夫や恋人の暴力に悩みながらも、「逃げたらビザがなくなるぞ」「パスポートを渡さない」といった脅しに屈しているケースも多いという。
大阪府は、8月26、27日に、こうした悩みをもつ在日外国人女性を対象にして、7ヶ国語による特別電話相談「DV」サポートラインを実施する。対応する言語は、英語、中国語、韓国・朝鮮語、フィリピノ語、スペイン語、タイ語、日本語。各国語の通訳を配置して、弁護士やケースワーカーなどが電話相談に応じる。
言葉の問題で情報が伝わりにくい人たちへの事前告知については、7ヶ国語のチラシとポスターを府内の外国人支援のNPOや教会などを通じて配布したという。
また、相談後のケアについては、警察、病院といった公的機関のほかに、外国人DV被害者の支援活動を専門的におこなっているNPO「外国人DV被害者支援ネットワーク・大阪」などの民間団体と連携して、公的機関に出向くのをためらう人たちにも対応できるようにする。
今回は2日間だけだが、今後、同様な機会を増やしていく予定。
府によれば、外国人女性へのDVは不法就労などの犯罪と関係している場合もあって問題が複雑なケースが多く、この電話相談を通じて、被害の実態を把握して今後の対策を講じていきたいとしている。
「DV」サポートラインについては、大阪府サイト内、下記を参照のこと。
http://www.pref.osaka.jp/danjo/dv/sapo-to1.html