行政 : 名古屋市、中越支援ボランティアにバス提供
名古屋市は、昨年12月25日、新潟中越地震の被災者支援ボランティアが名古屋市から現地を往復する貸切バスを提供。市内から募った40名のボランティアが、新潟県川口町で25・26日の両日支援活動を行った。
10月23日に発生した新潟中越地震の直後から、愛知県内では、災害救援系NPOなどが「あいち中越支援ネットワーク」を結成。おもに川口町で支援活動を続けてきた。
名古屋市は、新潟中越地震被災地でのボランティア活動支援を目的として、「あいち中越支援ネットワーク」と協働で、新潟県川口町で活動するボランティアの募集を行い、市が移動用の大型バスを提供。12月25、26の両日に現地での支援活動を行った。
名古屋市地域振興課によれば、名古屋市内から被災地までは高速料金だけでも1万2千円程度かかり、それ以外にも宿泊や食事などに費用がかかることから、ボランティアの経済的な負担を軽減してもらうためにバスの提供を決めたとのこと。また、NPOなどでの活動経験が無く、どこで何をしたらいいのかがわからず不安だといった理由から、支援活動に参加する気持ちがあっても参加しそびれていた人たちに、市が率先して活動する場を提供することも意図としたとのこと。
25日と26日、参加した40人のボランティアが、川口町田麦山地区を対象に、全世帯にクリスマスプレゼントを配布したり、被災者の健康状態や仮設住宅での生活状況の聴き取りなどを行った。
同行した地域振興課の担当者は、「ほとんどの参加者がボランティア初体験の人たちだったが、協働したNPOのノウハウと現地での活動実績が活かされて、そういった人たちでも、すぐに被災者と交流し、必要に応じた支援活動が行えた。平成12年の東海豪雨では、市内のボランティア団体やNPOと連携して復旧に取り組んだが、市外でのボランティア活動支援は、市にとっても初めての試み。これをモデルケースとして、さらにガイドラインなどを決めて、市内の人的資源が市外でも活かせるような取り組みを続けていきたい。」と語った。