行政 : 「認定NPO法人九州連絡会」結成
3月9日、福岡県内の認定NPO法人が参加する「認定NPO法人九州連絡会」が結成された。福岡市と北九州市の4つの認定NPO法人が加盟。それぞれの団体の広報や寄付金集めを共同で行うことで効率アップを目指す。「認定NPO法人」とは、NPO法人のうち、国税庁長官の「認定」を受けたもので、NPO支援税制(寄付促進税制)の対象となっている法人だが、現在のところ全国でも30法人しかない。
3月9日に結成された「認定NPO法人九州連絡会」の構成団体は、下記の4つの認定NPO法人。
- 市民オンブズマン福岡(児嶋研二代表)
- 患者の権利オンブズマン(池永滿代表)
- 北九州ホームレス支援機構(奥田知志代表)
- チャイルドラインもしもしキモチ(渕上繼雄代表)
結成会議は市民オンブズマン福岡の事務所で9日に開催された。各団体からは、「せっかく認定を取ったのにそのことのアピールが十分にできていない」、「連絡会の結成をきっかけに広報にも力を入れたい」、「制度そのものあるいは所得控除の仕組みについての周知も必要」、「団体のリーフレットはできるだけわかりやすく」などの意見が活発に交わされたという。
また、連絡会の事務局は、認定制度の普及に取り組み、シーズNPOWEBの「なんでも質問箱」のレギュラー回答者でもある赤塚和俊公認会計士の事務所(福岡市中央区)に置かれることとなった。
加盟した4団体は、すべて福岡県内の法人だが、「九州」としたのは、今後福岡に限定せず、九州内他県のNPO法人が「認定」を受けた場合も参加を呼びかけていくため。
「認定NPO法人九州連絡会」結成の目的は、それぞれの法人の広報や寄付金集めを共同で行うことで効率化をはかるというもの。
その目的達成のために、(1)認定NPO法人制度そのものに対する認知度を高めること、(2)認定NPO法人の数をもっと増やすこと、(3)認定NPO法人に限らずNPO全体の活性化、またNPOに対する社会的認知により底辺を広げること、の3点が、それぞれの団体の活動にとっても必要なことであるという共通認識で一致した。
今後は、連絡会として、下記の4つの活動に取り組む。
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寄付金募集・会員募集の共同キャンペーン
4団体共同のチラシやリーフレットを作成。NPO活動についてのアピールを共同チラシやリーフレットの中にも盛り込む。 -
認定NPO法人の数を増やすための他のNPO法人への働きかけ
実際の申請作業は「NPO会計税務支援福岡」のメンバーが援助。「NPO会計税務支援福岡」は、NPO法人「NPO会計税務専門家ネットワーク」と連携した福岡県内の専門家グループ。既に2団体の申請の準備を進めている。 -
より使いやすい認定NPO法人制度にするための活動
具体的には、経験をもとにした改善提案等を行う。シーズをはじめとする政策提言やその実現に向けた活動に協力。 -
連絡会主催の「NPOと寄付について考える」セミナーの開催
連絡会では、「自分たちの団体のアピールとNPO活動全体のアピールが、相乗効果を生み出すような活動をしなければいけない」と確認したとのことである。