行政 : 党首討論、被災者支援法が話題に
4月6日、国会の党首討論で、民主党の岡田代表は、被災者支援を行うNPO活動への税制支援を実施すべきだと訴えた。これに対し、小泉首相は、できるだけ対策は講じなければいけないが、現状を踏まえ外国の例も参考にしながらやっていくべきだと答弁した。
4月6日、午後3時より開催された党首討論において、岡田克也代表(民主党・無所属クラブ)は、NPOへの寄附金が控除の対象とならないケースが多いことから、少なくとも被災地で活動するNPOに対しては、寄附金控除を幅広く認めていくべきではないか、と小泉総理大臣に迫った。
これに対し、小泉総理大臣は、善意の寄附を募りやすくする対策は講じるべきであるが、かつてと比べれば、寄附をしやすい税制になってきており、現状を踏まえ、外国の例も参考にしながらやっていかなくてはならない、との答弁をした。
この答弁に対し、岡田代表は、被災地で活動するNPOへの寄附を控除対象にする法案を民主党は国会に提出しており、与党、野党なく、真剣に受け止め議論して欲しいと訴えた。
民主党は、3月18日に「税法上の特例に関する法律案」を衆議院に提出。被災地でのNPOによる「事業」を認定することで、その事業への寄附者が税を優遇されるよう求めている。
これに関連するシーズのニュースは、次のアドレスから読むことができる。
https://www.npoweb.jp/news_info.php3?article_id=2100
党首討論の関連部分は、以下のとおり。(国会中継よりシーズにて作成)
○岡田克也代表(民主党 ・ 無所属クラブ)
新潟の地震でですね、寄付、つまり個人とか企業、団体ですね、どのくらい集まったかご存知ですか。
実はこれ、85万件で、350億円なんです。
私は、そのことを知ったときに、本当に日本という国はすばらしい国だというふうに思ったんですね。一人ひとり楽な生活ではありません。だけど、そういうなかで350億円というお金が新潟県や赤十字に対して供出されています。それ以外に、もちろん物で供出された分もありますから、金額としては、更にそれを超える訳ですね。
私は、そういったことに対しても、国がもっとしっかり応えていくべきだと思うんですね。つまり、今、被災地で、福岡でも新潟でもNPOがいろいろ活動しています。そういったNPOに対する寄付。残念ながら寄付控除が適用されるのは非常に限られています。
我々、NPOについて幅広く寄付の控除を認めるべきだという考え方に立っていますけれども、少なくとも被災地において活動している、そういうNPOに対しては、寄付控除を幅広く認めていくべきではないか。そのことによって、寄付をする国民の皆さんの気持ちに応えていくべきではないかと考えていますが、如何でしょうか。
賛成していただけませんでしょうか。
○小泉純一郎総理大臣(内閣総理大臣)
多くの方々が、被災者の方々に支援をしようということで、そのような多額の額が寄付されて、被災者の支援に役立っている。心強いと思っております。実際、現地に行きましても、一般ボランティアの方々が、あの暑いなか、寒いなか、泥まみれになって支援をしている姿を見て、大変感銘しております。
そういう自ら汗水たらして支援する方々と、基金、資金を出して協力する方。こういう一般の方々の支援というものは大変貴重なものだと私も考えております。
できるだけ、そういう善意の方々の寄付を募りやすいようにと言いますか、出しやすいように、対策は講じないといけないと思っております。
今かなり、私は、そういう善意の寄付をしやすいような税制に、かつてに比べればなってきたと思います。
今後とも、そのような税制優遇というような点につきましても、よく現状を踏まえながら、また外国の例も参考にしながら、やっていかなきゃならないと思っております。
○岡田克也代表(民主党 ・ 無所属クラブ)
実は、今、私が申し上げたこと、つまり、そういった被災地で頑張るNPOに対する寄付を、寄付控除の対象にするというのは、民主党は既に法案として、この国会に出しているんです。
是非、この法案についても、これ、与党、野党ありませんから、しっかり真剣に受け止めて議論していただきたいというふうに思っております。