行政 : 冠婚葬祭、お返しを寄附に
国際協力を行う市民団体を支援するNPO法人「アーユス仏教国際協力ネットワーク」は、ご祝儀、お悔やみ、快気祝いなど、さまざまな場面で人と社会をつないでいる関係を、さらに世界中の人々との絆に結んでいこうと、これらの「お返し」を国際協力団体への寄附という形に変えるプロジェクトを開始した。
NPO法人アーユス仏教国際協力ネットワーク(以下、アーユス)は、超宗派の仏教者を中心にした国際協力団体。活動のひとつとして、日本の国際協力団体(NGO)の人材育成、プロジェクト支援、緊急支援などのために、助成活動を行ってきた。
アーユスでは、このNGO支援の一環として、この6月から「お返しプロジェクト」を本格的に開始した。
お返しプロジェクトは、結婚式、成人式、お葬式などのセレモニーにともなう「お返し」を、NGO支援に結びつけるもの。
ご祝儀やお悔やみに対して、直接本人にお返しするよりも社会に役立てたい、と思う人は、アーユスに連絡すると、寄附先や、ご祝儀やお悔やみを提供した人へのお礼のカードなどについて相談できる。
希望者が選択できるのは、このプロジェクトに参加している24のNGO。お返し分を、選択したNGOに寄附でき、ご祝儀、お悔やみなどを提供した人に対しては、お礼のカードや寄附先団体の紹介カードの送付することになり、そのデザインや内容、期日などをアーユスと打ち合わせることになる。
さまざまな国、ジャンルの活動から寄附先を選ぶことができ、手続きはアーユスが代行するシステムで、支援の結果についても、アーユスが責任をもって報告する。
アーユスでは、「冠婚葬祭などのお返しは、何かと難しいもの。世相の変化で、お返しに対する意識も変化しつつある。このプロジェクトを通して、お返しを国際協力という形に変え、社会に役立つものにして欲しい」としている。
お返しを寄附にあてるプロジェクトは、関西では大阪ボランティア協会が「もうひとつのおかえしプラン」を実施しているが、国際協力に絞ったお返し寄附のシステムは、これが初めて。
アーユスの「お返しプロジェクト」についての問い合わせは、電話03-3820-5831まで。