行政 : 公明党、税制改正ヒアリング実施
10月31日、公明党NPO局(局長:加藤修一参議院議員)は、NPO法人に関する税制改正のヒアリングを行った。会合では、シーズ事務局長の松原明が「NPO/NGOに関する税・法人制度改革連絡会」の「認定NPO法人制度に関する要望書」を提出。公明党からは3名の議員らが出席して、「認定NPO法人制度」の現状と問題点等について意見交換を行った。
10月31日、参議院議員会館で開催された「公明党NPO局会議」で、来年度の税制改正にむけて、NPO支援税制としての「認定NPO制度」の現状と改正要望に関するヒアリングが行われた。
公明党からの出席議員は次の3氏。
- 加藤修一参議院議員(党NPO局長)
- 鰐淵洋子参議院議員(党NPO局次長)
- 谷合正明参議院議員(党NPO局次長)
NPO側は、シーズ=市民活動を支える制度をつくる会・事務局長の松原明が出席した。
会議の冒頭、加藤修一議員は、「市民社会の健全な発展のために、党として政治の面からNPOを支援していきたい。そのためにどのような課題があるのか、税の問題を含めて広く意見交換したい」と述べた。
つづいて、松原が10月26日に決定した連絡会の要望書「認定NPO法人制度に関する要望書(以下、要望書)」を提出。それをもとに認定NPO制度の概要、改善要望について具体的に説明した。
松原は、NPO法人が抱える最も大きな課題は財政基盤の確立であり、そのためには市民や企業が寄附をしやすくなる税制上の支援が必要だと、認定NPO制度の重要性を述べた。
その上で、現行の認定NPO法人制度が、2001年に同制度が施行されて6年が経過したにもかかわらず、認定されたNPO法人は23608法人のうちわずか37法人にすぎないという厳しい現状を説明。認定NPO法人制度がより実効性のあるものになるためには、認定要件の緩和と事務手続きの簡素化が急務だと訴えた。
連絡会の要望書にもとづいた具体的な改善項目の提示に対して、参加した国会議員から、認定NPO法人制度の問題点や米国の制度との比較などについての質問が相次いだ。議員からは、現行の制度では市民社会を育成しようという目的が果たせないのではないかとの声もあがり、改正の必要性に理解が示された。
会議では、その他のNPO支援施策についても意見交換が行われ、NPO担当の党職員からは、自治体ごとに地方税の減免措置に差があること、国のNPO支援政策が自治体レベルに周知徹底されていない、といった現状を改善すべきだとの発言があった。
最後に、加藤議員は、「暮らしやすい社会の実現のためには、社会の課題を市民参加で解決することが重要。そのためにも、公明党として、NPO法人の発展に資する認定NPO法人制度改正に積極的に取り組んでいきたい」と締めくくった。
連絡会の要望書については、NPOWEBの下記を参照のこと。
https://www.npoweb.jp/news/news_info.php?article_id=2310