行政 : 最多分野は「保健・医療又は福祉」
NPO法上の17分野のうち、今年9月末現在、最も多く定款上に記載されているのが「保健・医療又は福祉」の分野となっている。全23608法人のうち、56.8%にあたる13414法人が定款に記している。10月26日に内閣府の「NPOホームページ」で発表された「活動分野別認証数」で知ることができる。
「NPOホームページ」は、内閣府が運営するNPO法人関連情報サイト。
同サイトには、認証手続き方法、所轄庁別認証数などのNPO法人関連情報の一つとして、「活動分野別認証数」が掲載されている。これは、全国のNPO法人の定款に記載された活動分野を集計したもので、更新頻度は年4回(3・6・9・12月)。最新の全NPO法人の集計結果とあわせて、所轄庁ごとの集計結果、過去の全データも「タブ区切りテキスト」の形式で提供されている。
10月26日、今年9月30日付の集計結果が掲載された。
掲載されている数値は、NPO法人の定款上に記載された「活動分野」を全てを集計したものであるため、団体によっては実際には活動に至っていないこともあるが、集計結果からは現在のNPO法人の活動分野の傾向がわかる。
まず、最も多いのが「保健・医療又は福祉」。
2005年9月30日までに認証を受けた23608法人のうち、56.8%にあたる13414法人が定款に記している。以下、「社会教育の推進」(11117法人:47.1%)、「NPOの支援」(10499法人:44.5%)、「まちづくりの推進」(9437法人:40.0%)、「子どもの健全育成」(9328法人:39.5%)と続く。
他方、平成15年のNPO法改正によって、「情報化社会の発展」「科学技術の振興」「経済活動の活性化」「職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援」「消費者の保護」などの5分野があらたに追加されたが、これらの分野を定款に記しているNPO法人はまだ少なく、下位を占めている。
5つの新分野のなかで最も多いのが、「職業能力の開発又は雇用機会の拡充」で、2647(11.2%)の法人が定款上に活動分野と記している。次が「経済活動の活性化」(2172法人:9.2%)。つづいて、「情報化社会の発展」(1632法人:6.9%)、「消費者の保護」(967法人:4.1%)。最も少ないのが「科学技術の振興」で、811法人(3.4%)だった。
しかしながら、NPO法が改正された平成15年からの認証数全体の増加率が約1.8倍であるのに対して、これら新5分野の増加率は桁違いの13倍から16倍に上り、今後、さらに増えていくことが予想される。
また、1法人が定款に記載している分野の数は、3つが最も多く、4つ以下の分野を掲載している団体が全体の7割を占めている。その一方、17分野の全てを定款上に掲載している団体も、129法人(0.5%)あった。
「活動分野別認証数」は、内閣府の「NPOホームページ」内、下記に掲載されている。
http://www.npo-homepage.go.jp/data/bunnya.html