行政 : 埼玉県、市町村のNPO支援調査
11月11日、埼玉県は、今年8月・9月に埼玉県内85市町村を対象に実施した「市町村のNPO活動に関する支援状況等調査」の結果を公表した。
埼玉県では、これまで平成13年3月に策定した「NPO活動の促進に関する行政方針」等に基づいて、NPO活動を促進するための取り組みを進めてきた。しかし、社会状況の変化やNPOの変化、また、NPO施策の取り組みが進んだことなどにより、現在の行政方針を見直すことが必要となってきていた。
今年8月・9月に埼玉県が実施した「市町村のNPO活動に関する支援状況等調査」の目的は、県内の各市町村のNPO活動に対する支援やNPOとの協働についての現状や課題を把握し、行政方針の見直しに当たっての参考とするため。
この調査の対象は、県内の85市町村。回答率は100%。
11月11日に公表された調査結果によれば、NPO(特定非営利活動法人、市民活動団体、ボランティア団体等)を所管する部署の有無については、「この調査票に回答している部署で担当している」が67.1%。一方、「ないが、それぞれの分野の担当部署ごとに対応している」も20.0%あり、9割近い市町村でNPOへの対応がなされていることがわかった。
具体的な業務内容については、複数回答で、「外部や各部署からの問い合わせへの対応」(58.8%)、「NPOに関する情報提供」(49.4%)が多く、「研修などによるNPOの理解促進」(25.9%)、「NPO関連施策の企画・検討」(24.7%)と続いていた。
NPO活動を支援することによって期待される効果については、複数回答で、「市民の多様なニーズに対応したサービスを提供するNPOが増える」が32.9%と1番多く、次いで、「自治体が行う事業への市民参加の機会の提供につながる」(28.2%)、「地域住民のNPOに対する理解が促進される」(27.1%)。
協働する上での自治体側の課題については、複数回答で、「NPOに対する理解を深める」(49.4%)、「NPOとの対等なパートナーシップをつくる」(41.2%)であった。その他、「協働事業に関する手続きを明確にする」と「協働事業の成果に対する評価の基準を明確にする」が27.1%となった。
協働する上でのNPO側の課題については「団体の組織運営能力の向上」が50.6%と1番多く、次いで、「行政に依存しない体制」(42.4%)、「行政の制度やルールなどを理解すること」(28.2%)となった。
埼玉県の実施した「市町村のNPO活動に関する支援状況等調査」の結果は、埼玉県NPO情報センターサイト内、下記に公開されている。
http://www.saitamaken-npo.net/jisshi/h17/17shichouson-enquetekekka.pdf