行政 : 技術者NPO「国境なき技師団」結成
12月13日、土木・建築の技術者が中心となって、自然災害で被害を受けた地域と人々を支援し、国内外の自然災害を軽減する活動を展開する民間団体「国境なき技師団」(代表:小長井一男)が、NPO法人化に向けた設立総会を開いた。
地震、豪雨などによって被害を受けた建物や道路、鉄道、ライフラインなどの安全性の診断や補修、さらには被災地域の緊急復旧と早期の復興において、土木・建築などの専門家による支援は欠かせない。
これまでも、土木学会や日本建築学会などは、国内外の自然災害時に調査団を現地派遣し、被害状況を調査・分析したり、長期的な災害対策の提言をまとめるなどの活動を行ってきた。そこで、よりいっそう「顔の見える」直接的な被災地復興支援活動を行っていこうと、土木技術者や建築技術者などの技術者たちが集まって、「国境なき技師団」を結成した。
12月13日に開催された「国境なき技師団」のNPO法人設立総会では、(1)被災地復旧・復興の支援と提言、(2)自然災害軽減技術の普及、(3)防災教育の実践、(4)国際的防災研究の推進といった活動に取り組んでいくことが決まった。
具体的には、被災した建物や港湾施設などの診断を行い、継続使用の可否判定や修復方法の提案を行ったり、構造物の健全度診断や補強方法などの講習会を開くといった活動を進めていく予定。
今後は、既存の災害復興支援NPOとも協力しながら活動を展開し、今春のNPO法人としての設立を目指す。