行政 : 林野庁、都市と山村の交流に補助
林野庁は、今年度から、自治体やNPO等が連携して行う山村地域の活性化に向けた取り組みを支援する「山村力(やまぢから)誘発モデル事業」を実施する。同庁は、4月3日から対象となる事業計画の募集を開始。締め切りは5月19日。6月には30事業(総額9千万円)が選定される。
森林保護が地球温暖化対策として求められる中、森林を支える山村では、過疎化・高齢化、林業採算性の悪化により活力が低下し、林業経営を通じた森林整備・保全が困難な状況になりつつある。
一方、山村に体験、教育、労働、生活の場を求める都市住民のニーズや資源の循環利用に関する国民の意識が高まるなど山村への期待もあり、これに応えるためにも、山村外から人や資金を導入して定住者を確保し、森林の整備・保全・再生をしていくことが重要だとされている。
このため、林野庁は、今年度から「山村力(やまぢから)誘発モデル事業」を実施するとし、3月30日に詳細を発表した。
この「山村力誘発モデル事業」では、都市と山村のNPO・自治体などが連携して山村地域の活性化を図る事業を支援する。
補助金の交付対象となる事業について、同庁では、山村振興に関する将来ビジョン策定のための検討会の設置及び運営、都市住民の山村インターンシップ、自然エネルギー発電や資源再利用プラントの誘致、山村再生ファンドの設立、などを例としてあげている。
補助金額は、事業の実施に必要な経費の半分。ただし、1補助事業当たりの交付額は、改修等工事費を含め原則100万円が下限。
応募主体となれるのは、以下の 1. 又は 2. に該当するもの。
- 都道府県域を超えて都市と山村とで任意団体を結成する場合。
(例えば、自治体、森林組合、第三セクター及びNPO等が連携した任意団体) - 都道府県域を超えて都市と山村とで協定を結ぶ場合。
(例えば、協定の一員である自治体、森林組合若しくはNPO等)
ただし、1. の任意団体の構成員又は 2. の協定の当事者として山村側の自治体が参加していることが必須。
募集期間は4月3日から5月19日。6月には、林野庁長官が開催する有識者等による第三者委員会において支援対象となるプランが選定される。
林野庁では、今後5年間で毎年度30事業を対象に助成する方針。今年度は9千万円を予算計上している。
「山村力(やまぢから)誘発モデル事業」の詳細は、林野庁のサイト内、下記を参照のこと。
http://www.rinya.maff.go.jp/policy2/yamadikara/yamadikaratop2.html