行政 : お年玉葉書、NPOへの配分増加
4月18日、日本郵政公社は平成18年度の「寄附金付お年玉付郵便葉書」の配分先を最終的に決定し公表した。同公社によれば、NPO法人からの申請は、昨年度の59団体から313団体に増加。これは、今年度から「活動」分野への助成が開始され、ここへの申請が相次いだだめ。
郵政公社では、昨年度から社会の要請の多様化にともない、これまでの「物」への配分だけではなく、団体の「活動」そのものへの配分へと、質的な変化へ向けた改善を行ってきている。今年度は、さらに次の5つのポイントについて改善への取り組みを行った。
- 福祉活動、人材育成、普及啓発、調査研究といった「活動」分野への配分対象を拡大する。
- 新しい「活動」分野への配分資金を確保するため、車両への配分を寄附金配分総額の35%以内とする。
- できるだけ多くの事業に寄附金を配分できるよう1件あたりの配分額上限を1千万円から5百万円に引き下げる。
- 昨年設置した「年賀寄附金アドバイザリー・グループ(社外有識者)」に引き続き、社外有識者による「年賀寄附金配分委員会」を新たに設置し、より一層の透明・公正な配分を確保する。
- 配分した事業を評価するための評価委員会を設置する。
こうした変化への取組みと広報の結果、今年度の申請は年賀寄附金制度が始まって以来、最多の1,102件となり、対前年度と比較しても22.6%増加した。一方で、年賀寄附金葉書や切手販売数は減少傾向で、助成額自体は昨年度の8.8億円から7.2億円に減っている。しかし、それでも一般から募集して配分するタイプの募金としては、共同募金会、NHK歳末たすけあい募金に次ぐ規模。
今年度から始まった「活動」への配分は69団体に決定したが、このうちの48団体がNPO法人だった。この「活動」分野への配分総額は約1億8千5百万円で、全体の配分総額の25.6%となった。
他分野への配分の比率は、「機器購入・施設整備」が39.4%、車両購入が35.0%である。
全体では、配分対象となった法人類型の比率は、社会福祉法人がもっとも多く62.0%(昨年度は80.6%)で207件、次いでNPO法人が26.6%(昨年度は5.4%)で89件、社団・財団法人が7.8%で26件、更生保護法人が3.6%で12件となっている。昨年度に比べると、社会福祉法人へのウェイトが減り、NPO法人への配分が大幅に増加していることが分かる。
なお、平成19年度の申請受付期間は、今年10月1日から11月末日の予定。
今年度の配分に関する広報記事と、配分先の事業概要とリストについては、次のホームページを参照。
(広報記事)
http://www.japanpost.jp/pressrelease/japanese/yubin/060418j201.html
(配分先リストおよび事業概要)
http://www.japanpost.jp/pressrelease/japanese/PDF/yubin/060418j20101.pdf