行政 : 総務省、自治体とNPOの協働推進調査
5月12日、総務省は、昨年度に実施した「地方自治体とNPO等との協働推進に関する調査」の報告書を公開した。
地方自治体とNPO等との協働の取組みが全国的に浸透しつつあるなか、協働をより一層推進していくためには、協働に関する課題について調査・分析を行い、その結果を、行政とNPOとの協働の適切な導入・実施に活かすことが必要だとし、平成17年度、総務省は「地方自治体とNPO等との協働推進に関する調査」を実施した。
5月12日、同省は、「地方自治体とNPO等との協働推進に関する調査」の結果を公開した。
この調査は次の2つの調査からなる。
一つ目は、「行政とNPO等との協働に関する実験的事業調査」。
これは、昨年度に大阪府高槻市が募集し採択した、NPOと行政が協働して取り組む5事業について、その過程を「準備段階」、「選定段階」、「事業実施段階」、「モニタリング・評価段階」に分けて、具体的課題と解決の方向性を考察してまとめたもの。一例をあげると、「選定段階」における課題のひとつとして「選考過程の透明性の確保」を挙げ、その解決の方向性として、選考過程に関する市民・NPOとの情報共有、選考過程への市民参加の促進、不採択団体への対応を示している。
二つ目は、「地方自治体とNPO等との協働事業におけるモニタリング・評価手法に関する調査」。
この調査では、地方自治体とNPOが協働事業を実施するにあたり、両者が事業過程や成果をともに検証しあう機会を拡充できるようにするため、地方自治体とNPOが協働する過程を評価する仕組み(プロセス評価)の現状や課題、評価の意義等をまとめている。具体的な協働評価の研究・実施事例としては、愛知県、三重県、仙台市、埼玉県志木市、NPO法人コミュニティ・シンクタンク評価みえ、NPO法人NPO推進北海道会議の例が取り上げられている。
「地方自治体とNPO等との協働推進に関する調査」の報告書全文は、総務省サイト内、下記に掲載されている。
http://www.soumu.go.jp/s-news/2006/060512_1.html