行政 : 東京都、緑化施策で募金制度創設へ
6月8日、東京都は、今後取り組んでいく緑化施策の基本的な考え方、方向性などを示した「緑の東京10年プロジェクト」基本方針を策定し公開した。基本方針には、今秋を目途に、個人向けの小口募金による東京湾の埋立地の緑化や、あらたな緑の募金制度を創設するなど、寄附による緑化プロジェクトが盛り込まれている。
東京都は、昨年末に策定した「10年後の東京」で、第一の柱に掲げた「水と緑の回廊で包まれた、美しいまち東京の復活」に向け、全庁横断型の組織である「緑の都市づくり推進本部」を設置し、議論を重ねてきた。
都は、6月8日、今後取り組んでいく「緑施策」の基本的な考え方、方向性などを示した「緑の東京10年プロジェクト」基本方針を策定し、公開した。
この基本方針では、基本的な考え方として下記の3点を掲げている。
1.都民一人ひとりが主体的に、緑に関心を持ち、緑を育て、緑を守っていくことができる仕組みを構築
2.緑の創出・保全に向けて、誘導や規制など、多様な手法を展開
3.募金などの民間資金、基金等の財政的手法を効果的に活用して、緑のネットワークを充実
こうした考えに基づいた具体的な施策にひとつとして、都民などの小口募金による「海の森」の整備と、新たな緑の募金制度の創設が盛り込まれた。
「海の森」は、東京湾の埋立地に整備される新たな公園。
その整備については、「速やかに個人向けの小口募金を創設し、都民の参加を最大限求めていく」としている。さらに、基礎となる苗木づくりや身近な施設づくり、運営面で、「都民、企業、NPOなどが協働する新しい事業手法を展開していく。」としている。
また、今年9月には、「東京に『寄附文化』を育む新たな緑の募金制度」の創設をする。この募金制度については、都民や企業などにとってわかりやすく、参加しやすいものとするために、税制上の優遇措置の活用、募金者氏名のプレート記載、募金協力企業の紹介など寄附者にとってのメリットをとり入れるとのこと。
「緑の東京10年プロジェクト」基本方針の策定については、東京都のサイトを参照のこと。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/KEIKAKU/2007/06/70h68100.htm