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2007年06月25日 10:00

行政 : ワーク・ライフ・バランス推進でNPOに期待

 政府の男女共同参画会議は、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進に関する中間報告をまとめて、5月24日に公開した。中間報告では、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて、積極的に取組を進める企業などを、NPOなどの民間団体が評価・格付けすることを提言している。

 

 政府の男女共同参画会議の下に設置された「少子化と男女共同参画に関する専門調査会」(平成16年10月~平成19年2月)では、出生率と女性の就労、及び両者に関係する社会環境について国内外の調査分析を行った。

 その結果、仕事と家庭の両立支援や働き方の見直しなどが、男女共同参画の推進と少子化対策の両方にとって重要であることを確認した。

 それを踏まえ「少子化と男女共同参画に関する専門調査会」に、「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する専門調査会」が平成19年2月に設置された。

 この専門委員会は、ワーク・ライフ・バランスについて、その意義・重要性を改めて整理するとともに、取組の大きな方向性について、集中的に検討を重ねてきた。

 その結果、現状の働き方がワーク・ライフ・バランスの妨げとなっていることが多いとの認識から、まず最初に、企業・組織における働き方を軸に検討を進め、その議論を整理して、この中間報告をまとめた。

 5月24日に公表された「『ワーク・ライフ・バランス』推進の基本的方向中間報告~多様性を尊重し仕事と生活が好循環を生む社会に向けて~」では、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた社会基盤づくりとして、下記の4つの戦略を掲げている。

・戦略1:理解の浸透・推進力強化のための枠組みをつくる
・戦略2:企業・組織の取組を社会全体で後押しする
・戦略3:個人の多様な選択を可能にする支援やサービスを展開する
・戦略4:ワーク・ライフ・バランスに関連するイノベーションを推進する

 これらの戦略の中には、3つの点で、NPOの果たす役割が盛り込まれている。

 「戦略1」では、「ワーク・ライフ・バランスの推進には、働く場である企業・組織に加え、国、地方公共団体の行政、経済団体、労働団体、NPO等の民間団体、研究機関等、多くの主体のかかわりが必要である」とし、「ワーク・ライフ・バランス社会の実現度指標の開発」を提唱。

 また、「戦略2」では、企業の取組みを社会全体で後押しする必要があるとし、「ワーク・ライフ・バランスの実現に理解ある投資家・取引先・消費者等による選択に資するため、NPOなどを含む様々な民間団体等により、企業・組織の評価・格付けが行われることが期待される」としている。

 さらに、「戦略3」では、「多様な両立支援・再就職支援サービスの拡充」のためには、「地域の自治体、企業、NPO、民間団体等の連携・協力により、地域の実情に応じた多様な両立支援サービスが提供されるよう支援する」必要があるとしている。

 内閣府男女共同参画局では、この中間報告に関して、意見募集を行っている。募集期間は、平成19年5月28日から6月28日まで。

 「『ワーク・ライフ・バランス』推進の基本的方向中間報告」と意見募集については、内閣府男女共同参画局サイト内を参照のこと。
 http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/wlb/index-wlb.html

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