その他 : 郵政公社、温暖化防止の寄附付年賀はがき
日本郵政公社は、平成20年用お年玉付年賀葉書のひとつとして、寄附の目的を「温室効果ガス削減への貢献」に限定した「地球温暖化ガス削減年賀はがき」(カーボンオフセット年賀)を発行する。9月1日には、「カーボンオフセット年賀」オフィシャルWEBサイトを開設した。
現在、地球温暖化は世界規模で対応が迫られている問題。その原因とされる二酸化炭素(CO2)をはじめとした温室効果ガスの削減は国際的な最重要課題となっている。
1997年に議決された京都議定書では、先進国の温室効果ガス削減目標が数値化され、日本では「2008年から2012年までの温室効果ガスの年間平均排出量を、基準年の1990年からマイナス6%とすること」と定められた。しかしながら現状は、削減どころか2005年度末時点で基準年と比べて約8%増加し、状況は悪化している。
京都議定書には、各国が削減目標を達成するための補助的手段として、「クリーン開発メカニズム」が導入されている。「クリーン開発メカニズム」とは、先進国が、途上国における温暖化対策事業を支援することによってCO2を削減した場合、その削減量を自国の削減分として算入できるとする制度。
この「クリーン開発メカニズム」の基本となるのが「カーボン(=炭素)オフセット(=相殺)」」という考え方。
「カーボンオフセット」とは、ある土地で排出してしまったCO2を、植林・森林保護・クリーンエネルギー事業などによって「他の場所」で直接的、間接的に吸収しようとする活動の総称。吸収した二酸化炭素の量で発生した二酸化炭素の量を相殺し二酸化炭素の排出を実質ゼロに近づけようというもの。
日本郵政公社は、この「カーボンオフセット」の考え方を年賀葉書に取り入れることとし、平成20年用お年玉付年賀葉書のひとつとして、寄附の目的を「温室効果ガス削減への貢献」に限定した「地球温暖化ガス削減年賀はがき」(カーボンオフセット年賀」の発行を決定し、9月1日に「カーボンオフセット年賀」オフィシャルWEBサイトを開設した。
この年賀はがきの販売価格は55円。そのうち5円が寄附金となり、国連で承認された地球温暖化防止を推進するプロジェクトに寄附される。この寄附によって削減されたCO2は、京都議定書で定められた日本の温室効果ガス排出削減分に算入される。
「カーボンオフセット年賀」オフィシャルWEBサイトは下記。
http://www.carbonoffset-nenga.jp/