行政 : 埼玉県、トラスト保全候補地を公募
埼玉県は、県内の緑地保全を図る「緑のトラスト運動」での新たな保全地取得に向け、候補地の一般公募を行っている。締め切りは11月5日。
埼玉県の「緑のトラスト運動」は、県民から寄付を募り、それを資金として土地や建物を取得したり、寄贈や遺贈を受けたりして、埼玉の優れた自然や貴重な歴史的環境を、県民共有の財産として末永く保全していこうという運動。
埼玉県では、1984年に県民主体の運動の推進組織として「(財)さいたま緑のトラスト協会」が発足し、1985年には、運動の資金となる「さいたま緑のトラスト基金」が県に設置された。
現在は、この両者が一体となって運動をすすめている。
さいたま緑のトラスト基金による保全第1号地は、平成2年度から平成3年度に取得したさいたま市北東部の南部領辻地内にある見沼代用水東縁に面する斜面林。
この斜面林は、県南地域に残された貴重な自然であり、埼玉県の原風景の一つともいえるもの。この区域の約300メートルにわたる用水路は、両岸及び底がコンクリートのない江戸時代そのままの状態で、貴重な動植物の保存とともに、代用水の景観を保存している。
見沼代用水東縁に面する斜面林も含めて、県は現在、8か所(37.1ヘクタール)のトラスト保全地を取得し、ボランティアも参加して保全活動を行っている。
県は2011年度までに12ヵ所59ヘクタールの取得を目標にしている。
9月6日、県は新たな保全地取得に向け、候補地の一般公募を始めた。締め切りは11月5日。
募集しているのは、埼玉県内の平地林、斜面林、丘陵地、河畔林、屋敷林、湿地等。県外からの応募も受け付ける。
応募に際しては、写真に加えて、その緑地の魅力や思い出、利用方法なども作文や詩などでも添付して欲しいとのこと。応募時に添付があった写真を対象とするコンクールも行われる。
県は、寄せられた候補地の市町村の意見を聞くとともに、(財)さいたま緑のトラスト協会の意見具申を経て、来年1月には、2008年度以降のトラスト保全地を選定する予定となっている。
埼玉県「緑のMYトラスト大募集について」は、同県サイト内、下記を参照のこと。
http://www.pref.saitama.lg.jp/A09/BD00/trust/mytrust.htm