その他 : NPOと自治体の協働環境調査報告書
IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]は、今年6月から10月にかけて、「NPOとの協働の進めやすさ」を調べた「都道府県、主要市におけるNPOとの協働環境に関する調査」を実施し、その結果をまとめた報告書を、11月30日に刊行する。
IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所](川北秀人代表、以下、IIHOE)は、「地球上のすべての生命にとって調和的で民主的な発展のために」を目的として、1994年8月に設立されたNPO。市民団体の組織・事業戦略の立案や評価のサポート、自治体とNPOとのよりよい関係づくりのための調査・研究活動に取り組んでいる。
IIHOEは、今年6月から10月にかけて、全国の都道府県および政令指定市、県庁所在地市、東京都の特別区と、人口10万人以上の市の一部と1町の合計252自治体を対象にして、「都道府県、主要市におけるNPOとの協働環境に関する調査」を実施した。
この調査は、市民の参画や情報の公開など「協働のプロセス」を明らかにすることで、各地域において、よりよい協働を目指す上での課題に気付き、それを補いながら、どう進めるかについて話し合う機会を促すことを目的として、2004年に開始され、今回は2005年に続く3回目。
「協働環境」の進度をはかる17の切り口を設定し、自治体ウェブサイトで事前調査を行い、16項目について0点から6点の7段階で採点し、その確認と残る1項目の記述を各自治体にしてもらう形式で実施した。
IIHOEによれば、回答数は228(都道府県44、市・特別区など184)、回答率は90.4%(都道府県94%、市・特別区90%)と、第2回よりも上昇したとのこと。
IIHOEでは、その調査結果をまとめ、11月30日に、「第2回都道府県、主要市におけるNPOとの協働環境に関する調査報告書」として刊行する。
刊行に先立って、11月19日に発表された、「第3回「協働環境」調査結果の5つの特徴」は下記の通り。
1)指針・条例化は、順調に進むが、プロセスの公開や参画は進まず。
2)協働の庁内推進体制整備は、停滞。
3)協働提案を受け止める制度や協議の場は都道府県と市・特別区で大きな差。
4)事例の公開・活用は、前回よりも大きく前進。
5)指定定管理者制度への選考・監査への市民参画は非常に低い。
報告書は、全体の傾向、上位10自治体の傾向と、指定管理者制度への市民参画の現状と課題などについて概説した冊子(60ページ)と、全252自治体の回答に基づく採点結果、第1回と第2回との変化(矢印で表記)や具体的な取り組み内容を紹介したCD-ROMのセットで構成される。定価は4200円(税込・送料別)。12月1日から販売を開始するとのこと。
また、IIHOEは、この調査結果を地域で共有し、よりよい協働に結び付けるための機会として全国13か所で調査報告会を開催する。
この報告会の日時・内容・場所・参加費や申込み方法については、専用ブログを参照のこと。
http://blog.canpan.info/kyodokankyo07/