行政 : 千葉県、「NPOと学校との連携事例集」
1月17日、千葉県は学校関係者向けに、県内の先進的な事例を集めた「NPOと学校との連携事例集」を発表した。県はこの事例集を活用し、NPOと学校との連携を推進していきたいとしている。
千葉県は、昨年10月に、NPOと学校との連携の実態を把握するため、県内全ての国公私立の小・中・高等学校、及び盲・聾・養護学校(現・特別支援学校)1,503校を対象にアンケート調査を実施した。
その結果、今までにNPOと関わりを持ったことのある学校は、全体で26.8%と、約4分の1の学校でNPOと関わりを持っていたことがわかった。
また、その関わり方については、全体では、「総合的な学習など授業での中での関わり」が53.7%と最も多く、学校別に見ると、小・中学校では、「総合的な学習など授業での関わり」が最も多かったのに対し、高校では、「クラブ活動など課外活動における関わり」が最も多かった。
NPOと関わりを持っていない理由については、複数回答で、「NPOのことがよくわからない」(55.8%)、「連携できるNPOが見当たらない」(45.2%)との答えが上位を占めていた。
さらに、この調査を通じて、「連携の実践例やNPOの紹介があるとよい。」、「安心して連携できるNPOのリストがあるとよい。」といった意見も多く寄せられたとのこと。
そこで、県は、「事例集」作成のためにNPOや企業から企画提案を公募。NPO法人いちかわ市民文化ネットワーク)が業務を受託。取材、編集を担った。同時に、県は、NPO関係者、学識経験者、教育関係者などを構成員とする「NPOと学校との連携事例集編集会議」を発足させ、受託団体と協議しつつ、専門的かつ多様な視点から構成や内容の検討を重ねてきた。
1月17日、県は学校関係者向けに、県内の先進的な事例を集めた「NPOと学校との連携事例集」を発表した。
この事例集では、県内における27件の「NPOと学校との連携事例」を掲載。教職員が読みやすいように、担当した先生からの報告の形式とし、「実施校からこれから担当する先生へのよろしく!ポイント」を掲載。また、参加した子供達の感想も「参加者の声」として紹介している。
事例集には、学校現場における教職員が利用しやすいよう、NPOについての解説、学校とNPOが連携するまでの流れや留意点、事例集の活用の仕方をわかりやすく漫画仕立てで解説。実際にNPOと連携をする場合に使える「企画立案よろしく! チェックリスト」や「FAX申し込み書」の様式も盛り込まれている。
さらに、県内市町村の市民活動担当課や、学校との連携を希望するNPO 72団体の連絡先や連携活動の分野、過去に連携した履歴校等を掲載した。
県はこの事例集を活用し、NPOと学校との連携を推進していきたいとしている。
「NPOと学校との連携事例集」は、千葉県サイト内、下記を参照のこと。
http://www.chiba-npo.jp/gakkourenkei/jireisyuu.html