認定NPO、PST絶対値基準の利用はまだ無し
内閣府がまとめた資料から、6月に施行された新寄付税制により導入された「PSTの絶対値基準(3千円の寄付者×100人)」や「寄付金税額控除」の適用状況が明らかになった。
今年6月に成立した新寄付税制では、全ての認定NPO法人に対する寄付金について寄付金税額控除が可能になった他、認定要件の一つであるパブリック・サポート・テスト(PST)要件と情報公開要件を満たす公益社団・財団法人、学校法人、社会福祉法人、更生保護法人についても寄付金税額控除が適用可能となっている。制度スタートから6ヶ月弱を経て、適用状況が注目されていた。
今回の資料は、民主党政策調査会内に設置された新しい公共推進会議にて報告されたもの。認定NPO法人、公益社団・財団法人、学校法人、社会福祉法人、更生保護法人の各々について、法人数や税額控除の対象法人数(内に占める絶対値基準利用法人数)がまとめられている。
資料によると、認定NPO法人での絶対値PST利用はまだ無し。税額控除は、公益財団・社団法人で184法人が適用(内135法人が絶対値基準)、学校法人では131法人が適用(内129法人が絶対値基準)、社会福祉法人では86法人が適用(内83法人が絶対値基準)となっており、認定NPO法人以外で絶対値基準を活用した税額控除適用が進んでいることが分かった。
認定NPO法人については、PSTに絶対値基準を使った認定申請も行われているようだが、まだ認定までには至っていないもよう。
シーズは引き続き、新寄付税制&改正NPO法の周知・広報をはじめ、新認定制度の活用促進に向けて、全力で取り組んでいく。
今回の資料で明らかとなった各法人格別の適用状況は以下の通り。
●NPO法人/認定NPO法人
NPO法人:43,829法人(10/31現在)
↓
認定NPO法人:240法人(12/1現在)【絶対値基準:0法人】
●公益社団・財団法人
公益社団・財団法人:2,200法人(11/30現在)
↓
税額控除対象法人:184法人(11/30現在)【絶対値基準:135法人】
●学校法人
学校法人:7,935法人(5/1現在)
↓
税額控除対象法人:131法人(※)【絶対値基準:129法人】
※12/9現在の国所管法人と10/31現在の地方所管法人の単純合計
●社会福祉法人
社会福祉法人:18,988法人(3/31現在)
↓
税額控除対象法人:86法人(11/15現在)【絶対値基準:83法人】
●更生保護法人
更生保護法人:165法人(12/14現在)
↓
税額控除対象法人:15法人(12/14現在)【絶対値基準:7法人】