今年もセンター試験にNPO法人が登場
1月14日に行われた大学入試センター試験1日目、政治経済の試験で、NPO法人について単独で出題された。NPO法やNPO法人の活動について問う問題。他にもメセナ活動や国連ミレニアム開発目標(MDGs)、総合型地域スポーツクラブなどが問題文・選択肢で述べられた。
大学入試センター試験(センター試験)は、独立行政法人大学入試センターが実施する試験で、国公立大学と私立大学の多くがこの試験の結果を入試に利用している。そのため、受験生や高校・予備校に対する影響力はとても大きい。
センター試験では、公民(現代社会・倫理・政治経済)において特定非営利活動法人(NPO法人)や特定非営利活動促進法(NPO法)、社会貢献、ボランティアなどに関する問題文や設問、選択肢が多い。ここ数年は、ほぼ毎年のように掲載が続いている。
昨年のセンター試験では、公民の中の現代社会の試験で、NPO・NGOについて単独で出題された。他にも現代社会でボランティア活動や国連ミレニアム開発目標(MDGs)、企業の社会的責任(CSR)、メセナ活動などが問題文・選択肢で述べられた。
今年もこの傾向は続き、2012年1月14日に行われたセンター試験では、NPO関連で下記のような出題があった。
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●政治経済「NPO法人について」
【問題文】第2間 次の文章を読み、下の問い(間1-7)に答えよ。
(該当部分抜粋)従来は芸術を鑑賞し享受するだけであった人々に対し、鑑賞や創作の場への主体的な参画を促すNPO(民間非営利組織)の活動が盛んになっている。また、「見る・する・支える」という形で重層的にスポーツにかかわる新たな場として、総合型地域スポーツクラブも形成されている。
【出題】問4 下線部(=NPO(民間非営利組織)引用者注)に関連して、日本のNPO法人(特定非営利活動法人)の活動についての記述として最も適当なものを、次の1~4のうちから一つ選べ。
1.NPO法(特定非営利活動促進法)が制定されたことで、小中学校でのボランティア活動が義務化された。2.自発的な社会貢献活動の一環としてコミュニティにおける介護・育児などのケア活動を促進しているNPO法人がある。
3.NPO法が制定されたことで、ボランティア活動を行う団体はすべてNPO法人になることが義務化された。
4.構成員への利益分配を目的として、慈善活動を促進しているNPO法人がある。
正解:2※2.が正解。1.は義務化されていない点が間違い。3.も同様に、NPO法人になることは義務化されてはいない。4.は、非営利法人であるため「構成員への利益分配を目的として」が誤り。
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