適格消費者団体、全国で10団体に
2月28日、消費者庁は、適格消費者団体として「特定非営利活動法人(NPO法人)大分県消費者問題ネットワーク」を認定した。これにより、全国の適格消費者団体は、10団体に達した。また、九州で初となる適格消費者団体が誕生した。
「適格消費者団体」とは、消費者契約法に基づく消費者団体訴訟制度にて、悪質商法をおこなう事業者に対して、消費者契約法等に照らして不当な契約条項や不当な勧誘行為などの差し止めを求める訴訟を起こすことができる団体のこと。
「特定非営利活動法人または公益法人であること」や「消費者保護を主たる目的とし、継続的な活動実績があること」などの要件を満たす団体が内閣総理大臣の認定を受けることで、「適格消費者団体」として差し止め訴訟などを提起することが可能になる。
消費者団体訴訟制度自体は2007年6月からスタート、実際の適格消費者団体は2007年8月にNPO法人消費者機構日本とNPO法人消費者支援機構関西の2法人が初めて認定された。その後、なかなか団体数が増加しなかった。
今回、2月28日に「特定非営利活動法人(NPO法人)大分県消費者問題ネットワーク」が適格消費者団体として認定されたことにより、全国の適格消費者団体は、制度創設から約5年を経て、ようやく10団体に達した。また、九州で初となる適格消費者団体が誕生した。
●認定された適格消費者団体一覧(認定年月日順)
特定非営利活動法人消費者機構日本
特定非営利活動法人消費者支援機構関西
社団法人全国消費生活相談員協会
特定非営利活動法人京都消費者契約ネットワーク
特定非営利活動法人消費者ネット広島
特定非営利活動法人ひょうご消費者ネット
特定非営利活動法人埼玉消費者被害をなくす会
特定非営利活動法人消費者支援ネット北海道
特定非営利活動法人あいち消費者被害防止ネットワーク
特定非営利活動法人大分県消費者問題ネットワーク
消費者庁の創設にも代表されるように、消費者保護の重要性は年々高まっており、適格消費者団体も差し止め請求訴訟の提起や企業への申し入れなどで、日々活躍している。企業を監視し、改善を促していく消費者団体の役割は、これからますます高まっていくだろう。適格消費者団体のさらなる増加に期待したい。
消費者庁 全国の適格消費者団体一覧
http://www.consumer.go.jp/seisaku/caa/soken/tekikaku/zenkoku/zenkoku.html
●参考ニュース
2NPO法人、適格消費者団体として初認定(2007-9-7)
/2007/09/その他-2npo法人、適格消費者団体として初認定/
NPOと企業が消費者団体訴訟で初の和解(2009-3-16)