米国の寄付総額、2010年は3.8%の増加へ
6月、米国の「ギビングUSA財団(Giving USA Foundation)」は2010年の米国における寄附に関する年次報告書「ギビングUSA(Giving USA)2011」を発表した。
2010年中の寄付総額は、2908億ドル(1ドル=80円の場合、約23兆2640億円)で、前年2009年の寄付額である2803億(約22兆4240億円)と比較し、2010年中の米国の寄付金総額は、金額では3.8パーセントの増加、インフレ調整後は、2.1パーセントの増加となった。ここ数十年ほぼ一貫して増加してきた米国の寄付総額は、リーマンショック後の米国経済の低迷もあり、2008年・09年と2年連続で前年比減少となり減少傾向にあった。しかし、2010年は寄付総額がやや回復した形となった。
寄付主体別で見ると、寄付総額の4分の3を占める個人寄付は堅調で、2.7%増(インフレ調整後:2.1%)。企業の寄付も、10.6%増(インフレ調整後:8.8%増)と増加した。前年に大幅減少した遺贈による寄付も回復し、18.8%増(インフレ調整後:16.6%増)と大幅な増加。助成財団による寄付は、微減で前年比0.2%減(インフレ調整後:1.8%減)だった。
【2010年 寄付主体別 寄付総額】
- 個人:約2118億ドル(16兆9440億円)
- 助成財団:約410億ドル(3兆2800億円)
- 遺贈寄付:約228億ドル(1兆8240億円)
- 企業:約153億ドル(1兆2240億円)