日本財団に助成金を申請する方法 ①準備する
助成金申請をしようと準備をしていたのに、最後に要件を満たしていない部分がみつかって、結局申請すらできなかった・・・という経験はないでしょうか。助成財団によって要件は異なります。同じ財団でも年によって変わることがあります。必ず何が必要か、何が駄目なのかを早目にチェックしておきましょう。 |
ビフォーアフター
ビフォー申請する準備をしていたのに、要件の確認不足で、申請できなかった。 |
アフター申請の準備は万端で、締切の1週間には余裕をもって申請することができた。 |
手順
1. ガイドブック、申請ガイドは申請する度に、よく読む
日本財団は申請ガイド、事業実施ガイドブック等を審査担当者が手作りしています。毎年、部署横断でメンバーを集めて委員会を設置し、改善に向け議論しています。一度目を通したから大丈夫、ではなく申請する度に確認してください。
2. 申請前に、事前に電話や面会での相談ができるか確認する
申請ガイドを読み、疑問点等が浮かんだら直接問い合わせてみましょう。また、財団面会して相談ができるか、ぜひ確認してみてください。日本財団では、基本的にいつでも電話・面談のご相談を承っています。
3. 資料の添付・郵送が可能かどうかを聞いておく
申請書の送付が郵送の場合もありますが、日本財団は全てオンライン上での申請となっています。参考資料等の送付をしても良いかについても、助成財団によって異なりますので、確認してみましょう。勝手に送りつけるのはやめましょう。日本財団では基本的に郵送は不可ですが、どうしてもという場合は審査担当者に相談してみてください。
4. CANPANに団体情報を登録する
日本財団に申請するならCANPANに登録するのは不可欠です。もし、申請する財団が日本財団でなくても、助成金の検索やブログ機能等のサービスが利用できますし、情報開示度によっては信頼性の証として認証マークを贈っており、これを助成金の申請要件にしているケースも多く見られるので一石二鳥です。
CANPANはこちらのURLからどうぞ http://fields.canpan.info/
5. 対象になる経費、費目を確認する
事業管理費が対象になるか、管理費が対象になるかを確認しましょう。また、同一の事業の資金調達を、他の助成金や補助金と一緒に行って良いかどうかもぜひ確認してください。
6. 事業進行中の予算変更がどの程度可能かを聞いておく
事業が途中で変わることはよくあります。イベント等を行う場合は会場の変更、日程の変更等が考えられますし、よく検討した結果、事業の方向性を変える必要性が出てくることもあり得ます。事前に、申請する事業にどういった変更がある可能性があるのかを検討し、どの程度まで認められるのかを確認しておくと安心です。
7. 決算報告、事業完了報告の書式を見ておきましょう
どのように事業を終えれば良いのかイメージしておくことで、いざ事業がスタートした時に効率よく進めることができます。
8. 助成表示が難しいものを申請しないようにしましょう
購入する備品、販売予定の書籍等で助成表示が難しいものが出てきた場合、対象外になってしまうこともあります。助成表示は、助成金が社会的に意義ある使われ方をしているということを表すものでもあります。ぜひ、気持ちよく表示してください。
9. 補助率、自己負担額の有無、上限金額等を確認しておきましょう
日本財団は補助率を原則80%と設定しています。20%の自己負担が必ず調達できるかどうか、聞かれなくても審査担当者はさまざまな情報を基に判断しています。また、助成契約時の金額が絶対ではなく、事業完了の際の事業費総額に補助率を適用した金額が助成金額として確定しますので、もし事業が縮小して事業費総額が下回った場合、助成金額が当初に決定した額よりも下がる可能性もありますので、注意しましょう。
10. 締切に注意!余裕をもって申請を
現在、日本財団では通常募集は全てオンライン上での申請となっています。締切は毎年設定されるのでよく確認してください。締切間際は駆け込みの申請が増えます。ネット回線等のトラブルで申請できない・・・なんてこともあるかもしれません。余裕をもって申請するようにしてください。
コツ
助成金申請の締切は、「当日消印有効」「○○時必着」「申請書は○○時までに持参」「ウェブサイト経由で○○時までにアクセス」など、助成財団によって異なります。必ずよく確認しておきましょう。
日本財団 枡方瑞恵
【ますかた みずえ】日本財団 公益・ボランティア支援グループ公益チーム。上智大学文学部卒業。芸術振興、地域活性化事業、植樹事業等を担当。東日本復興支援では、地域伝統芸能復興基金(まつり応援基金)の設立から携わり、被災者の心の拠りどころである芸能等を支援。
サンクス
著者のご好意によりボランティアで記事を執筆いただきました。枡方瑞恵様に御礼申し上げます。