NPOWEB

現在勤めている会社（現社）で別途立ち上げたNPO法人の副理事長に就任させられています。「させられている」というだけあり、立ち上げ当初、役員の頭数が足りない埋め合わせとして、嫌がる私の名を無理やり副理事長の座に連ねられました。理事長は現社の社長です。現社に勤める従業員の立場では拒絶することもできず、途中で解任要求することもできず、はや数年経ちます。現社で普通に仕事をし、そのNPOの活動内容にも賛同できず、活動自体に関わることもない私にとって、副理事長というポストは重責であり、常に頭に重くのしかかっていました。しかしこのたび現社を辞めることになり、ようやく解任の要求ができました。会社側は「代わりを見つける」と言ってますが、活動内容が人の命を左右する（救命活動に近い）ため、代わりといってもそう簡単に見つけられないのではないかと思っています。そう思うと、私が辞めたあとも、だまって名前を使われ続けるのではないかと心配です。現に、役員名簿を以前見せてもらったときに、もう何年も前に現社を辞めた社員の名をいまだに理事にしているのを見て、ショックを受けました（その社員も理事にされることをむちゃくちゃ嫌がってました）。
そこで質問したいのですが、私が会社を辞めたあと、このNPO法人の役員名簿を見て自分の名がないことを確認できるのでしょうか？できたとして、どういう機関にどういう請求をして確認させてもらうのでしょうか？ハッキリいって、辞めたあと、現社に「もう他の人に代わったよ」と言われても、何年も前の嫌がってた人の名前をいまだに使っているような現社を信用することはできないと思うんです。理事長（現社社長）に、解散する意志はないそうです。ちなみに会員？はゼロです。どうか宜しくお願いいたします。

へるぷ～　さん

　辞任するのは簡単です。辞任する旨の意思表示をするだけで辞任したことになります。ただ、そのことを明確にするために、理事長宛に内容証明郵便で辞任の意思表示をすることをおすすめします。
　内容証明郵便が理事長に到達した瞬間に、法的には辞任の効果が発生します。
　しかし、理事の登記がなされている場合は、辞任しても理事長が登記手続きをしない限り登記が残ってしまいます。この場合は、① へるぷ～さんが辞任の登記をするか、②辞任登記の手続きをするよう訴訟するかという方法があります。①は簡便ですが、定款で代表権が理事長だけにある場合は、法的にはできません。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　弁護士　浅野晋