NPOWEB

　こんにちは、私只今NPO法人初年度が終わり、会計に苦戦しています。
1つ初歩的で恐縮なのですが、私共の団体は障害者の支援活動を
おこなっているのですが、会計にて、例えば団体にて
参加費を（もちろん、必要経費として）徴収して合宿を行った
場合、それは団体の収入として計算書に記載するべきもの
なのでしょうか（同時に支出も）？

タキガミさん

イベントの特別会計についての処理方法は各団体でまちまちですね。大きく
分けると４通りあるようです。

１　完全に独立した会計とする方法
　　　ＮＰＯ法人とは別の団体があるとみなして、法人の会計に一切反映し
　　　ない方法です。１回ごとのイベントに黒字や赤字があってもそのイベ
　　　ント会計の中で繰り越していきます。独立した執行機関や会計責任者
　　　が存在するのであればこの方法でもいいと思います。

２　収支差額のみを処理する方法
　　　イベントに黒字が出たらその黒字分だけをＮＰＯ法人会計へ繰り入れ
　　　（科目は寄附金など）、赤字であれば赤字分だけを経費に計上（科目
　　　は○○イベント費など）する方法です。１のような継続的な執行機関
　　　でなくても、実行委員会形式をとるような場合はこれもあり得ます。

３　イベントの収支を明確にして法人の決算に反映する方法
　　　実行委員会などはなくて、あくまで法人の主催（責任）でイベントを
　　　行ったのであれば、差額だけでなく収入総額と支出の内訳を決算書に
　　　明示するべきです。収支計算書の収入の部に参加費を計上し、支出の
　　　部にイベント経費を（それとわかる形で、たとえば○○イベント会場
　　　費や○○イベント講師料など）計上します。

４　すべての収支を法人の決算に吸収する方法
　　　特掲するイベントというよりもむしろ法人の主たる事業に該当するの
　　　であれば、そのイベント単独の収支を明確にする意義はありません。
　　　収入はイベント参加費等の科目で明示するにしても、支出の方は間接
　　　費も含めてイベントの実施のためにあるようなものですから、通信費、
　　　賃借料など、実際の経費分類（３の目的分類に対して形態分類と言い
　　　ます）を表示した方がいいと思います。

タキガミさんのケースであれば、「３」が最も近いのではないかと思います
が、実態に即して上記の１から４の方法を選択してください。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　公認会計士・赤塚和俊

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