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法人寄付は個人寄付と違って、寄付先の法人格の有無を問わず、損金算入できますが、実際、企業が利用している割合は限度枠の６０％程度と聞きます。なぜ、企業は限度枠を目一杯利用しないのでしょうか？

BOBBYさん

６０％程度という数字の出典がわからないので何とも言えませんが、
中小企業も含めた単純平均だったらそれくらいかなという気もします。
大企業及び中堅クラスはほとんど限度オーバーしています。

企業が限度枠を目一杯利用しない理由は、限度額が利益の額で左右さ
れるからです。極端な話、決算が確定するまで限度額が確定しないの
です。

もう一つの理由は、いつ断り切れない寄付が依頼されるかわからない
ということです。早々と枠を使い切っていると困ります。そこで担当
者としては最後まで枠の余裕を持っていたいのです。

もっと根本的には、限度額の枠があまりにも少額だということがあり
ます。資本金１千万円の会社が１００万円の利益をあげた時の限度額
が２万５千円です。これでは枠の余裕を残すためには断るのを原則と
せざるを得ません。

　　　　　　　　　　　　　　　公認会計士・赤塚和俊