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いつも、このコーナーとても勉強になっております。

税金について教えていただきたくお願いいたします。

ＮＰＯ法に関わらず、行っている事業がＮＰＯ活動に関わるものであっても
税務署が「課税対象の３３業種に該当する」と判断すると課税されますよね。
これは「所得税」だと思います。

しかし、ＮＰＯ法第４６条に〔税法上の特例〕がありますが、
「ＮＰＯ法コンメンタール」270Ｐには、収益事業のみが課税対象になるとあります。

この場合、ＮＰＯ活動で非課税になるのは「所得税」でなく、別な税金なのでしょうか。

ちなみにＮＰＯ法人に関係する税金として、所得税、法人県民税、法人市民税、消費税、印紙税
他に固定資産税、自動車関係の各種税金、源泉徴収税などがあると思いますが、他にもあるのでしょうか。

また、いつも気になっていることなのですが、
たとえば代金29，800円のものに対して、消費税1，490円がついて合計金額31，290円になった場合、
領収証に200円の印紙は必要になるのでしょうか？

私は「移送サービス」のＮＰＯ法人なのですが、現在消費税はもらっていませんが、
税法上は消費税をもらわなければならないのでしょうか？

消費税非課税の業種ってどんなものがあるのでしょう。

ちなみに「移送サービス」は運送業に該当するということで、申告はしています。

いろいろ書きましたが、よろしくお願いします。

リンダさん

> ＮＰＯ法に関わらず、行っている事業がＮＰＯ活動に関わるものであっても
> 税務署が「課税対象の３３業種に該当する」と判断すると課税されますよね。
> これは「所得税」だと思います。

これは法人税です。所得税は個人に課税されるものです。なお法人税が課税される場合
には原則として事業税、法人（都道府）県民税、法人市（町村）民税も課税されます。

> しかし、ＮＰＯ法第４６条に〔税法上の特例〕がありますが、
> 「ＮＰＯ法コンメンタール」270Ｐには、収益事業のみが課税対象になるとあります。

ここでいう収益事業は法人税法上の収益事業（３３業種）のことであって、ＮＰＯ法上
の収益事業のことではありません。

> この場合、ＮＰＯ活動で非課税になるのは「所得税」でなく、別な税金なのでしょうか。

３３業種に該当しない場合に非課税となるのは法人税、事業税、法人（都道府）県民税の
法人税割部分、法人市（町村）民税の法人税割部分です。均等割部分についてもほとんど
の自治体が法人税法上の収益事業を行っていなければ非課税としています。

> ちなみにＮＰＯ法人に関係する税金として、所得税、法人県民税、法人市民税、消費税、
> 印紙税、他に固定資産税、自動車関係の各種税金、源泉徴収税などがあると思いますが、
> 他にもあるのでしょうか。

上記のように法人税（国税）と事業税（都道府県税）があります。

> また、いつも気になっていることなのですが、
> たとえば代金29，800円のものに対して、消費税1，490円がついて合計金額31，290円に
> なった場合、領収証に200円の印紙は必要になるのでしょうか？

消費税が外税で、税額が明記してある場合には印紙税の対象になるのは税抜き金額です。
ただし、ＮＰＯ法人の場合は領収証に関しては印紙税は非課税ですから関係ありません。
これはＮＰＯ法上の収益事業でも法人税法上の収益事業でも非課税です。

> 私は「移送サービス」のＮＰＯ法人なのですが、現在消費税はもらっていませんが、
> 税法上は消費税をもらわなければならないのでしょうか？

消費税法の解釈上では、リンダさんの団体は消費税を受け取っていることになります。
違いは外税か内税かということです。たとえば代金が100円のときに外税であれば105円
受け取るわけですが、内税であれば税抜き価格96円と消費税4円（税額の端数切捨ての場
合）を受け取っているという解釈になります。あとは納税義務があるかどうかという問
題です。年間課税売上三千万円以下であれば納税義務はありません。いわゆる益税です。

> 消費税非課税の業種ってどんなものがあるのでしょう。

たとえば介護保険事業であれば消費税は非課税ですが、介護保険事業で認められた交通
費や送迎費用を受け取る場合はその部分は課税になります。
医療であれば社会保険診療報酬は非課税ですが、保険外の自由診療は課税です。なお、
介護保険事業の場合はいわゆる上乗せ・横出しサービスは非課税です。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　公認会計士・赤塚和俊

さっそくのご回答ありがとうございます。

所得税は個人に対しての税金ですね。
法人の場合は「法人税」が所得税と同じ意味合いの税なんでしょうか？

私は「法人税」とは「事業税」「県民税」「市民税」など
法人にかかる税金をまとめて、こう言っているのだと思っていましたが、
「法人税」という税金がある訳ですね。

となると、「法人税」と「事業税」は別々の税金なのでしょうか。
「事業税」が都道府県税ならば、「県民税」の他にも県に納めなければならないのでしょうか。

ちなみに、当県・当市では「法人県民税」「法人市民税」は均等割部分は非課税になっていますが、
うちの場合、確定申告しているので、本来非課税ではないと思うのですが、県・市からは連絡がありません。

また、税務署に確定申告しましたが、この確定申告でどの税金が確定するんでしょうか。

税金に関してほとんど無知で、『県民税と市民税は、税務署の管轄でない』位しか理解していません。
こうやって書いていても？？？の連続で、うまく書けませんが、
どうかよろしくお願いします。

リンダさん

> 所得税は個人に対しての税金ですね。
> 法人の場合は「法人税」が所得税と同じ意味合いの税なんでしょうか？

その通りです。

> となると、「法人税」と「事業税」は別々の税金なのでしょうか。
> 「事業税」が都道府県税ならば、「県民税」の他にも県に納めなければ
> ならないのでしょうか。

その通りです。

> ちなみに、当県・当市では「法人県民税」「法人市民税」は均等割部分
> は非課税になっていますが、うちの場合、確定申告しているので、本来
> 非課税ではないと思うのですが、県・市からは連絡がありません。

確定申告されているということは、税務署だけでなく県と市にも申告書を
提出されているのですよね。そうであれば既に均等割は課税されていると
思いますが。違うのですか。

> また、税務署に確定申告しましたが、この確定申告でどの税金が確定す
> るんでしょうか。

法人税が確定します。

　　　　　　　　　　　　　　公認会計士・赤塚和俊

赤塚先生、いろいろありがとうございます。

> 確定申告されているということは、税務署だけでなく県と市にも申告書を
> 提出されているのですよね。そうであれば既に均等割は課税されていると
> 思いますが。違うのですか。

いえ、県と市には申告書は提出してませんでした。
個人のように、税務署か県や市のいずれかに申告すれば、いいのかと思っていました。

なんか、いっぱい、いろんな種類の税金があるものなのですね。
素人にもわかる税金の本などありましたら教えてください。

リンダさん

> いえ、県と市には申告書は提出してませんでした。
> 個人のように、税務署か県や市のいずれかに申告すれば、いいのかと思っていました。

やはりそうでしたか。税務署に出した申告書の控をもって行って県税事務所と市役所に
相談された方がいいと思います。

> なんか、いっぱい、いろんな種類の税金があるものなのですね。
> 素人にもわかる税金の本などありましたら教えてください。

手前味噌ですが私の書いた「ＮＰＯ法人の税務」という本があります。残念ながら現在
品切れ状態になっています。この相談室で質問を受けた実例も盛り込んだ全面改訂版を
この秋にも出版する予定になっています。もうしばらくお待ち下さい。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　公認会計士・赤塚和俊

赤塚先生。

いろいろ教えていただきありがとうございました。

先生の本の発行を待ちながら、
自分なりに勉強したいと思います。