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認証についての質問 投稿者:佐藤 投稿日:2000/08/24(Thu) 23:44:00 No.138
NPO法で使われている「認証」は認可主義の意味でも準則主義の意味
でも用いる事ができる とありますが、どうして両方の意味で
とる事ができるのですか?
Re: 認証についての質問 投稿者:シーズ・轟木 洋子 投稿日:2000/08/30(Wed) 22:40:00 No.139
佐藤さん、投稿ありがとうございました。

さて、ご質問の「どちらの意味でも用いる事ができる」というのは、
このシーズのホームページの基礎知識の「NPO法関係用語」をご
覧になったのだと思います。

これについて、著者で事務局長の松原がお詫びを申しております。
あの解説は、NPO法ができる前、1996年頃、未だNPO法が
「市民活動促進法案」と呼ばれていた頃に書いたもので、それがそ
のまま掲載されておりました。申し訳ありません。

まず始めに、法人設立の方法にはどのようなものがあるかについて
ご説明いたします。これらには次の6つがあります。

①特許主義、②許可主義、③認可主義、④準則主義、⑤自由設立主
義、⑥強制主義 (日本においてはこのうちの⑤はありません) 
 
これらに「認証主義」という方法がないことにご留意ください。
「認証」というのは、幅広く使われている言葉で、法令用語辞典
(学陽書房)によれば、「一定の行為が正当な手続きによりされた
ことを公の機関が証明すること」と書かれています。

実際に、この言葉は認可主義でも準則主義でも使われている言葉で
す。例えば、宗教法人の設立は認可主義ですが、所轄庁から認証を
受けて行われます。会社は準則主義ですが、公証人の認証を受ける
ことになります。

NPO法人の設立は、現在では認可主義のひとつのバリエーション
となっています。しかし、宗教法人の場合などと違って、所轄庁の
判断や責任がかなり限定されています。これは、NPO法に、所轄
庁が関わる範囲が明文化されているからです。

よって、認可主義であっても、他の認可主義で認証される法人と比
べて、NPO法人の認証はかなり特異なものとなっています。この
ことから、NPO法人の設立については、「準則主義に近い認可主
義である」と言われることがあります。

では、またご質問がありましたら、お寄せくださいませ。

シーズ事務局・轟木 洋子

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