定款作成のうえでの質問 投稿者:
あまの 投稿日:2000/09/25(Mon) 15:17:00
No.156
本部をアメリカにおく団体の日本事務局です。
いつも参考にさせていただいております。
さて、NPO法人申請の準備をしておりますが、定款作成のうえで
以下数点質問させていただきたいと思います。
1)現在、正式名称を「○○○○ 日本事務局」として活動しております。
NPO申請を行う上で、本部との兼ね合いもあり、現在のままの名称を
用いようと考えていますが、団体名に「日本事務局」がつくことについて
問題はないでしょうか?
2)定款上、残余財産の帰属先に、アメリカにある本部を指定することは
できるでしょうか。また可能な場合、何ら不都合が生じることは
ありますか?
3)以下の活動内容は、定款上『活動に係る事業の種類』『収益事業の種類』
のどちらにあたると考えればよいでしょうか。
-(助成事業を支える)募金活動
-ワークショップの参加費
-書籍・教材の出版
-講師派遣
どれも、当団体の主たる活動目的=青少年の健全育成に資する事業として
考えており、これらの事業の収益をもって、他の本来活動の資金に充当する
というわけではありません。
別な言い方をすれば、「収益の出てしまう本来活動」といえると思うのですが、
どのようなことを基準に、どちらに分類すればよいでしょうか?
どうぞよろしくお願いします。
Re: 定款作成のうえでの質問 投稿者:
シーズ・轟木 洋子 投稿日:2000/09/29(Fri) 17:48:00
No.157
あまのさん、
ご投稿ありがとうございました。調査などしている間に、お返事が遅くなってしまいました。
申し訳ありません。まだ、ご質問全部にお答えできないのですが、取り急ぎ下記についてお知
らせいたします。
1)「○○日本事務局」という名称について
これについては、現在法務省などに問い合わせ中です。申し訳ありませんが、もう少しお待
ちくださいますようお願いいたします。
2)残余財産の帰属先に米国の本部を指定することについて
NPO法の第11条(定款)の第3項に残余財産の帰属先について定めがあります。
定款で残余財産の帰属先を規定する場合は次の5つのうちいずれかでなくてはなりません。
①国または地方公共団体
②民法第34条の規定により設立された法人
③私立学校法第3条に規定する学校法人
④社会福祉事業法第22条に規定する社会福祉法人
⑤更正保護事業法第2条第6項に規定する更正保護法人
もし、定款上に帰属先を規定しなかった時は、NPO法第32条に定めてあるように、国又は
地方公共団体に譲渡されるか、国庫に帰属することになります。
米国の本部は、上記のうちのいずれにも当たらないことから、帰属先として指定することはで
きません。
3)定款上の収益事業について
あまのさんが書かれた、助成事業を支える募金活動、ワークショップ、書籍・教材の出版、
講師派遣が、全て特定非営利活動における目的(=青少年の健全育成に資する事業)を達成す
るためのものであれば、たとえ収益が出るものとしても、NPO法上では特定非営利活動に係
る事業となります。よって、定款には特定非営利活動の事業としてお書きください。
では、上記の1)については、追ってお返事させていただきます。
シーズ事務局・轟木 洋子
Re: 定款作成のうえでの質問 投稿者:
シーズ・轟木 洋子 投稿日:2000/10/02(Mon) 19:31:00
No.158
あまのさん、
お問い合わせの「○○○○日本事務局」という名称ですが、法務省民事第四課、および
法務局本局に問い合わせてみました。
法務省民事第四課によれば、基本的にNPO法人は民法第36条「外国法人」の規制を
受けるそうです。
この第36条によれば、一部の外国法人など国が条約を締結することで認許するもの等
の他は、外国法人の成立を認許しないということになっています。よって、外国法人の
部分である「○○○○日本事務局」という名称は、原則的に認められないそうです。
なお、日本の営利法人であっても「○○会社××支店」や「△△会社○×支部」のよう
な名称では登記できません。というのは、会社はひとつの独立した法人ですので、名称
のなかに組織の一営業所や一部門を示すような文字は使えないことになっているのです。
しかし、法務省民事第四課では、その団体の定款や活動が国内法人とはっきり分かるも
ので、ただ名称にのみ「日本事務局」が使われている場合であれば、最終的には所轄庁
が個別に判断するものになるだろう、とのお答えでした。法務局では、所轄庁が認証し
たものであれば、それを登記するまで、との返事です。
以上のことから、「○○○○日本事務局」という名称は、使用が完全に不可能という訳
ではなさそうですが、そのためにはきちんと内国法人であることを明らかにする必要が
あるし、そうであっても「外国の団体の一事務局であるような名称である」と考えられ、
認証されないこともあると思われます。
シーズ事務局・轟木 洋子
Re: 定款作成のうえでの質問 投稿者:
あまの 投稿日:2000/10/03(Tue) 11:28:00
No.159
轟木さま
たいへんお手数おかけいたしまして
ありがとうございました。
いただいた回答をもとに、作成をすすめて
いきたいと思います。
大変勉強になりました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
あまの