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次期繰越収支差額と予算 投稿者:yuki 投稿日:2002/12/23(Mon) 07:49:00 No.1645
たいへん初歩的なことでお恥ずかしいのですが…
決算ででてくる次期繰越収支差額は
次期の収入の一部に加えて考え予算をたてればいいのでしょうか?

今期は幸い予想より多めの繰越になりそうなのですが
その繰越金の一部を、将来の事業のために積み立てておくには
××準備金などのようにして予算のなかに組み入れればいいのですか。
また、支出予算は事業収入の範囲のみ組んで繰越した分には支出予定をはっきり決めず
に残しておきたい場合、みな予備費として組んでもいいのでしょうか。
予備費がほかにたいして大きくなりすぎるのですが、法人の予算だてとして
考えるとき、とりあえず残すという考え方はおかしいのでしょうか。

家計簿レベルだと繰り越した分は別にして残していく、としたりしますが
NPO法人本来の予算だてではどう考えればいいのかお教えください。
Re: 次期繰越収支差額と予算 投稿者:公認会計士・赤塚和俊 投稿日:2002/12/23(Mon) 10:26:00 No.1646
yukiさん

> 決算ででてくる次期繰越収支差額は
> 次期の収入の一部に加えて考え予算をたてればいいのでしょうか?

結論から言えばどちらでもかまいません。ただし、予算書の収入の部
は、本来の当期収入と前期繰越収支差額をはっきり区別して表示した
方がわかりやすいでしょう。

> 今期は幸い予想より多めの繰越になりそうなのですが
> その繰越金の一部を、将来の事業のために積み立てておくには
> ××準備金などのようにして予算のなかに組み入れればいいのですか。

これもどちらでもかまいません。××準備金としてもいいし、通常の
次期繰越に含めておいてもいいのです。団体の意思で決めることです。

> また、支出予算は事業収入の範囲のみ組んで繰越した分には支出予定
> をはっきり決めずに残しておきたい場合、みな予備費として組んでも
> いいのでしょうか。

予備費としてもいいし、さらに次の年度へ繰り越す収支差額としておい
てもかまいません。お役所ではないのですから、差額が残る予算はおか
しいなどと考えないで下さい。

> 予備費がほかにたいして大きくなりすぎるのですが、法人の予算だてとして
> 考えるとき、とりあえず残すという考え方はおかしいのでしょうか。

上記のように、少しもおかしくありません。
なお、今回のNPO法改正で、法律の予算準拠主義の条文自体が削除さ
れました。つまり、NPO法人は必ずしも予算を立てて予算に基づいて
事業を遂行しなければならないということはないのです。

もちろん、任意に予算を作ってその予算に基づいて事業を行うことを否
定するものではないし、事業の性格によってはやはり予算は重要だと思
います。

大事なことは形式的なつじつま合わせではなく(そんな予算なら作らない
方がましです)、理事会や会員の総意として次期以降の将来まで含めて
どのような事業計画を持っているか、その効率的な遂行のために予算を
立てた方がよければたてるということです。はじめに予算ありきではあ
りません。

                公認会計士・赤塚和俊
Re: 次期繰越収支差額と予算 投稿者:yuki 投稿日:2002/12/23(Mon) 17:56:00 No.1647
赤塚先生ありがとうございました。

決算についてはいろいろ探すことができるのですが
予算についてはあまりに当たり前すぎるのでしょう、なかなか
詳しい説明が見つからず、
繰り越した金額をどう扱えばいいのかずっとひっかかっていました。
また予算の段階で繰り越すための金額を最初からとっておいてもいい、などとは
思ってもいませんでした。おかげさまでとてもよくわかりました。

はじめに予算ありきではありません、という言葉を心にとめて
来年度を考えていきたいと思います。

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