NPO代表者と理事(役員)について 投稿者:
katsura 投稿日:2003/01/24(Fri) 00:01:00
No.1779
表題についてお聞きします。
いま、NPO法人設立の準備中というか検討中でいろいろ勉強の
最中なのですが・・・NPOの理事を3人設置するとしてNPO
の代表者は必ずその理事の中の一人がならないといけないのでしょうか?
理事(役員)は理事でいて、他に一人代表者を立てて設立すると
いうことも可能なのですか?もし、可能な場合 定款とかに表示
すべきことは何かありますか?超素人思考ですがよろしくお願い
します。
Re: NPO代表者と理事(役員)について 投稿者:
シーズ・轟木 洋子 投稿日:2003/02/10(Mon) 11:40:00
No.1780
katsuraさん、
私が風邪を引いたために、お返事が遅くなりすみません。
NPO法第15条は、役員について、「理事3人以上及び監事を1人以上置かなければ
ならない」と定めています。さらに第16条では、「理事は、すべて特定非営利活動法
人の業務について、特定非営利活動法人を代表する」としています。
つまり、NPO法人を代表する人たちが理事だということです。NPO法人の理事は全
員、代表権を持つ人として、登記されます。
この理事のほかに、法的な代表権を持たない人に対して「代表者」という肩書きを付け
るのは、混乱のもとです。
もし、知らない人が、団体の「代表者」だという前提で契約などを結んだ場合で、後に
なって代表権がない人だった、ということになると問題です。
例えば、「顧問」とか「相談役」など、代表権を持つ理事以外に役職を設けることは可
能ですが(これらについて、定款で定めても、あるいは別の定めるのでも、もしくは仮に
定めなくても、法的には問題ありません)、「代表者」という役職名を理事以外の人に
付けるのは避けた方が良いと思います。
なお、この件で念のために弁護士の浅野晋さんにも確認いたしました。浅野弁護士からも、
次のようなお答えが届いています。
「理事でないものを『代表者』と名付けることについて、法律ではなにも禁止されてい
ません。ただ、理事でないと法律上は代表権がありませんので、契約その他の法人の代
表行為が出来ません。
にもかかわらず、その『代表者』なる人が法人の代表者として代表行為をした場合は、
表見代理行為となり、法人は相手方に対し、その『代表者』がした行為を無効であると
主張することができなくなります。従って、『混乱のもと』になるというのはその通り
です。
このことは、株式会社において例えば平社員に『社長』という職名をつけて対外的な代
表者としたとしたら、たぶん様々な問題が生ずるだろうということからお分かり頂ける
と思います。」
以上、参考になさってください。
シーズ事務局・轟木 洋子