NPOWEB

こんにちは。新潟柏崎でまちづくりNPOエイジレスたまごhttp://www.a-l-t.org
という団体の事務局の岡嶋と申します。
いつもNPOのバイブルとしてweb拝見しております。
さて、今回ご相談したい件ですが、当団体で現在活動に参加して頂いているボランティアさんから
事務局に相談を受けました。
その方は3月末に会社をやめ、現在は失業中という事になります。
その就職活動中にボランティア活動をしていただいています。
つい先日失業保険申告(雇用保険)をしてきました。
そこで、担当者から「ボランティア活動をするのならば、減額する。」
(具体的には月額として2万円)
そしてもしそれが嫌ならば、月4時間迄の活動ならば減額しない」との事。
その4時間という根拠もそうなのですが、その前に、今までそのような問題がおこった団体の皆様
はおりませんでしょうか?
きれい事でいけば「ボランティアしていない」という事にすれば問題ないのでしょうが
それでは「正直ものがばかみる」という事になりかねず、なにか不合理を感じています。
なにかアドバイス等いただけたら幸いです。
宜しくお願いいたします。

たまごの岡嶋さん、

ご投稿ありがとうございます。
お尋ねの件、いくつかのハローワークと東京労働局雇用保険課に聞いてみました。

基本として、雇用保険から給付を受けている人は就職活動をしている人であり、いつ
でも就職口がみつかれば働くことができる状態でなければならないということです。

よって、ハローワークとしては[ボランティアをしてはいけないということではない
が、給付に関係してきます」と案内しているそうです。

雇用保険とボランティアの関係については、個々の事例を聞いて、それぞれの窓口で
判断するそうですが、５月１日の雇用保険法の改正にともない、法律ではないけれど、
基準として少し明確になってくるそうです。
以下は、「５月１日以降にこうなります」ということで東京労働局から聞いた説明で
すが、現在でも概ね同様の説明を各ハローワーク窓口でしているようです。

まず、国外で行うボランティア活動については、給付対象外と判断される可能性が高
くなるとのことです。ただし、受給期間の延長をすれば、帰国してから給付を受けら
れる場合があるそうです。

難しいのは国内のボランティア活動とのことですが、これは「４時間」というのが基
準になるそうです。通常、労働者の労働時間は一日８時間とされていますが、一日に
この半分である４時間以上ボランティアをしていると、たとえ無報酬であっても就職
活動に専念していないとして、その日分の給付はなくなるそうです。４時間未満であ
る場合で、有給ボランティアをすると給付の減額対象となる可能性が高いということ
です。しかし、４時間未満で無報酬であれば、減額されない可能性もある、とのこと
でした。

「ただし、これはあくまでも基準であり、個々の事情を聞いて窓口で判断する」とも
おっしゃっていました。

たまごの岡嶋さんがお尋ねのような「正直者がばかをみる」のか否かはわかりませんが、
上記が参考になれば幸いです。

シーズ事務局・轟木　洋子

> その方は3月末に会社をやめ、現在は失業中という事になります。
> その就職活動中にボランティア活動をしていただいています。
> つい先日失業保険申告(雇用保険)をしてきました。
> そこで、担当者から「ボランティア活動をするのならば、減額する。」

昨年４月から厳しくなったようです。
失業保険の財政が切迫していて、かつ失業の方が増えていて
保険財政がパンク寸前なので、給付条件を厳しくしたとのこ
とです。
昨年春、本会に２人失業保険給付中の方がボランティアに来
られましたが、ハローワークで指摘を受け、結局お止めにな
り、本会もその後、ボランティア募集に当っては、失業保険
給付中でないことを条件に入れました。

> きれい事でいけば「ボランティアしていない」という事にすれば問題ないのでしょうが
> それでは「正直ものがばかみる」という事になりかねず、なにか不合理を感じています。

書き忘れましたが、ボランティアをしていない事にして、
万一それが判明した場合は、給付額の何倍ものペナルテ
ィ返金を求められるとの事です。正直ものがばかみる、
では済まないことになります。
ご本人にとっても大損害ですし、迷惑をかける結果にな
り、受け入れ団体にとっても責任はとれない訳ですから、
受け入れは即中止した方が賢明です。

社会奉仕をしながら、個人の能力を高めて、企業にアピールという事は、
ここでいう職探しに当たらないのでしょうか?
NPO活動にも色々とありますが、企業が欲しくなる人材が私の周りには沢山います。
個々の窓口でのやりとりという、誰も責任取らないやり方に、非常に残念な思いです。
これだけNPO活動が云々言われていても、
ここら辺はもっときちんと考えて欲しいなって思います。

この質問提起は現状把握を含めて、結構意味を持っているのではないでしょうか?

> 社会奉仕をしながら、個人の能力を高めて、企業にアピールという事は、
> ここでいう職探しに当たらないのでしょうか?

１日４時間以内，あるいは土日祝日のボランティアであれば
ハローワークからクレームは付かないようなので，その範囲
内であれば良いようですが，そんな制限の中で失業保険給付
中の方にボランティアを本会としては頼めないと考えていま
す。
ご本人が制限を承知の上で，あるいは平日４時間以上のボラ
ンティアの場合は給付は受けない，とお考えになれば全く問
題はないのでしょうが，でも現実としてそんな無理までして
お願いすることは出来ないのではないでしょうか。