予算の変更について 投稿者:
中川 投稿日:2003/09/08(Mon) 13:49:00
No.2662
いつも参考にさせていただいております。
私どもの団体は、6月に通常総会を終え、予算や事業計画などについて理事会の提案に基づき、承認されました。
今年度の事業の中に、行政からのとある委託事業があり、その事業だけで約200万円あり、組織の人件費の大半をその委託事業で占めていました。この事業は、昨年から委託が始まったもので、昨年は、我々の団体が受託していましたが、単年度契約で毎年コンペをする事業らしく、理事会は昨年の受託により、今年も必ず継続できるという考えのもとで予算を組んだらしいのです。
総会では、受託がすでに決まっているかのような説明でしたが、その後、受託の失敗が確定してしまいました。このように、受託が決まっていない事業については、今年度の予算に入れず、受託が決定した後に、補正予算を組むのが筋ではないかと考えます。しかし、このように、実在し得なかった予算を組んでしまった場合、理事会に責任があるのでしょうか。それとも、承認してしまった総会の責任なのでしょうか。それとも、どちらの責任でもなく、この後、定款に基づき、総会を開催し、予算の更正を行えば、それで終わる問題なのでしょうか。
Re: 予算の変更について 投稿者:
公認会計士・赤塚和俊 投稿日:2003/09/08(Mon) 15:29:00
No.2663
中川さん
> 総会では、受託がすでに決まっているかのような説明でしたが、その後、
> 受託の失敗が確定してしまいました。このように、受託が決まっていない
> 事業については、今年度の予算に入れず、受託が決定した後に、補正予算
> を組むのが筋ではないかと考えます。
私はそうではないと思います。確定事項だけで予算を組むのは不可能です。
予算はあくまで見込み、計画ですから予算通りいかないことも当然あります。
> しかし、このように、実在し得なかった予算を組んでしまった場合、理事
> 会に責任があるのでしょうか。それとも、承認してしまった総会の責任な
> のでしょうか。それとも、どちらの責任でもなく、この後、定款に基づき、
> 総会を開催し、予算の更正を行えば、それで終わる問題なのでしょうか。
上記のようにどちらの責任でもないと思います。もちろん、見込み違いをし
たことに関しての分析ないし反省は必要でしょうが。ただ、それが臨時総会
を開いて予算を更正するほどの問題でしょうか。
もちろん内容によっては臨時総会を招集するほどの重大な問題の場合もある
でしょうが、それは予算の組み替えが必要だからという理由ではなく、法人
の運営体制を根本から変更しなければならない(お尋ねのケースであれば、
専従者を解雇しなければならないとか、事務所を解約しなければいけない等)
事情を伴うときに臨時総会を開催という判断もあり得ると思います。
そもそも昨年のNPO法改正で「予算準拠主義」が撤廃されたのは、NPO
法人には予算準拠主義がなじまないことも多いという実態が反映されたもの
です。その上で、やはり予算が必要と判断されて予算を重視するという法人
も当然あっていいわけですが、形式的にとらわれる必要はないと思います。
公認会計士・赤塚和俊