Re: 原則課税と簡易課税の違い 投稿者:
公認会計士・赤塚和俊 投稿日:2003/10/01(Wed) 17:08:00
No.2737
ぱぴぶさん
> 少し前の質問に、消費税の質問があり、簡易課税の方が楽だと書いてありましたが、
> これはどういうことでしょうか。
>
> 原則課税とどう違うのでしょうか。
消費税の納税義務者になった場合(来年の4月以降は基準期間の課税売上高1千万円
以上は納税義務者となります)、納税額は受取消費税から控除対象仕入税額を差し引
いた差額です。控除対象仕入税額は支払消費税をもとに計算しますが、非課税収入
(会費や寄附金など)が多い場合などはかなり複雑な計算が必要です。
また、受取消費税の計算は比較的簡単にできる(課税売上総額の5/105です)の
ですが、支払消費税の方は課税支出と非課税支出が同じ勘定科目の中にも混在してい
ることがあって、けっこう手間がかかります。
簡易課税制度は、中小や零細事業者に対し、この手間を軽減する趣旨で設けられた制
度で、受取消費税の額が決まればそれに業種ごとに決められた「みなし仕入率」をか
けて控除対象仕入税額とするという簡便法です。実際の支払消費税がみなし仕入率よ
りも多かったりすると、必ずしも納税額が少なくなるとは限らないのですが、とにか
く計算の簡便化だけを目的とした制度です。
公認会計士・赤塚和俊