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イベント協賛金収入の会計処理及び関連税金 投稿者:米山 投稿日:2001/02/14(Wed) 16:21:00 No.276
いつも参考にさせていただいております。ありがとうございます。

継続的なイベント実施を目的として最近立ち上げられた任意団体の
手伝いをしております。このイベントは、もともと70年程前に米国で
始まったもので、現在では大企業の協賛・支援を得て、世界9カ国に
支部組織があります。この任意団体は、日本の支部となることを
目指して立ち上げられたものです。これからしばらくの活動状況や、
NPO法の変化などによっては、将来NPOとして法人格を取得する
ことも検討しておりますので、会計処理はNPOにかかる会計の手引き
等に準じて行おうと思っております(NPO支援の本サイトに、任意
団体関連の質問をすることをお許しください)。

さて質問の内容ですが、イベントの性格上、(米国のように)成功し
継続的に行われれば、社会的な意義は大きいのですが、その運営に
結構な額の資金が要ることから、世界各地で行われている同じ
イベントと同様、100万円~1000万円単位で資金を提供してくれる
「スポンサー」「協賛者」を募ることにしています。当任意団体と
しては、この援助資金を「協賛金」もしくは「寄付金」と呼んで
おり、何かの対価もしくは報酬という認識はありません。しかし、
資金援助のお礼として、イベント会場やパンフレットなどに協賛
企業名や広告、ロゴなどを(金額に応じて)掲載等することにして
います。そのため、協賛企業側としては、このご時世に「寄付金
支出」というのは避けたいこと、また協賛すればイベントを通して
一般人への企業名・企業ロゴの露出が高まることから、たいていは
「広告費」処理をするらしいと伺っております。

当任意団体としては、協賛金はNPOでいうところの「本来事業にかかる
寄付金収入」のようなもの、従って対価性がないので法人税・消費税は
かからないと考えておりました。この考えどおり、頂く協賛金を
「協賛(寄付)金収入」として会計処理することは、当任意団体の
法人税法・消費税法上、問題がありますでしょうか? また、協賛して
いただく企業にも問題が生じますでしょうか?

以上宜しくお願いいたします。
Re: イベント協賛金収入の会計処理及び関連税金 投稿者:公認会計士・赤塚和俊 投稿日:2001/02/14(Wed) 20:42:00 No.277
米山さま

 わかりやすいように、協賛金を支出した企業側の会計処理から
ご説明します。税金対策上、企業側が「寄付金」ではなく「広告
費」として処理したいという気持ちはわかりますが、それには自
ずと限度というものがあります。
 すなわち、「広告費」として妥当な金額を超える部分は企業が
どのような経理処理をしようと、税務上は「寄付金」とみなされ
ます。
 逆に言えば、受け取る団体側としては、世間常識の範囲内で広
告料金の規定のようなものを定め、それを超える金額は「寄付金」
として処理するのがいいと思います。できれば領収証にもその内
訳を明記した方がいいでしょう。
 なお、妥当な金額にも幅がありますから、こちらが規定を設け
てそれを一貫して適用すれば、それが非常識な金額でない限り、
税務署としても否認はできないはずです。
 念の為、付け加えておけば、「広告費」とした部分については
確かに消費税の課税は発生しますが、法人税が課税されるかどう
かは、そのイベントの性格によって違ってきます。
 「広告収入」はあくまで附随事業ですから、本体のイベントが
法人税法のいう収益事業に該当するかどうかで決まります。

                  公認会計士・赤塚和俊
ありがとうございました。 投稿者:米山 投稿日:2001/02/15(Thu) 14:11:00 No.278
早速のアドバイスを、どうもありがとうございました。
頂いたアドバイスと実態を考えると、協賛企業の処理は
ともかく、当任意団体としては、頂いた協賛金は「協賛金
(もしくは寄付金)収入」として処理し、発行する領収書には
「2001年度イベント協賛金」と記載することになろうかと
思います。どうもありがとうございまいした。

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