ゆーさん、
特定非営利活動法人(NPO法人)は、もともとは市民活動法人という名称になるはず
でした。NPO法も、市民活動促進法という名称で国会でも審議が進められ、衆議院も
一旦は通過したのですが、それが最後の方で変更となったものです。
しかし、NPO法人というのは、市民が集まって社会問題の解決や社会の発展のために
活動している団体であることには違いありません。多くの団体では、この集まっている
市民を、会員として登録したりしています。もちろん、「会員」という名称でなくても
かまいませんし、さまざまな種類を設けることも可能です。実際に「フレンド」とか、
「サポーター会員」とか、「助っ人」などという名称の会員を置いているところもあり
ます。
NPO法でいう「社員」以外の会員は、かならずおかなければならないというものでは
ありません。しかし、「社員」はかならず10人以上おかなければなりません。(この
「社員」という名称も、「メイト」とか他の名称で呼ぶことも可能です)。
この「社員」というのは、NPO法人を構成する人です。株式会社であれば株主だと思
ってください。従業員ではありません。ですので、社員は総会に出席し、NPO法人の
方向性を決める議決に参加します。
また、NPO法では「社員の資格の得喪に関して、不当な条件を付さないこと」として
いますので、NPO法人の目的に賛同して社員になりたい、という人を正当な理由がな
い限りは拒否できません。
このように、NPO法人というのは、社団の変形なのです。つまり人や団体によって構
成されている団体です。
前回いただいたご質問と合わせて考えてみて、活動目的や事業内容は分かりませんが、
ひょっとしたらゆーさんの考えておられる組織は、会社形態の方が向いているのでは、
とも感じています。今は資本金1円で設立できる会社もあるようですから、NPO法人
にあまりこだわることもないのでは、とも思ったりしています。株式会社や有限会社で
も、すばらしい製品やサービスを提供することで立派に社会貢献しているところもたく
さんあります。(NPO法人でも問題を起こして逮捕されている人もいます)
しかし、もしNPOについての基本をもう少し知りたい、という場合は手前味噌で誠に
恐縮ですが、シーズの発行しているブックレットシリーズNO.5「NPO法人ハンド
ブック」をお読みになることをお勧めいたします。このブックレットについては、次の
アドレスをご覧ください。
http://www.npoweb.jp/aboutcs/aboutcs4.htmlシーズ事務局・轟木 洋子